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作業療法学講座 太田 英伸 教授 が代表著者となる学術総説が日本精神神経学会誌『精神神経学雑誌』に掲載されました

論文タイトル

早産児の睡眠・精神発達と早期療育―ADHD 類似特性と子育て支援心理プログラム―

著者名

太田英伸,吉村優子,安積陽子,樋口重和,菊知 充,長 和俊

掲載誌名

精神神経学雑誌(日本精神神経学会). 2025:127:447‒457.

研究概要

この総説では,前向きコホート研究と動物モデルを基礎に,早産児の睡眠および身体・精神発達を検討した共同研究グループの成果をまとめました.具体的には、発達早期の昼夜の区別のある光環境が新生児・乳幼児の安定した睡眠・覚醒サイクルを誘導し、身体発達を促すことを確認しました.また,早産出生の乳幼児は昼間の多動性,夜間の中途覚醒といった注意欠如・多動症(ADHD)に類似した行動・睡眠特性をもつ傾向も明らかになりました.この特性に対しては,夜間の睡眠に対する対応だけでなく、行動実況中継賞賛法・CARE・PCITなどの心理プログラムをベースとした昼間の早期療育にも配慮して1日の生活をデザインする重要性を示しました. そして、このような生活デザインにより、子どもの問題行動を減らし、睡眠の質を改善することで、子どもと養育者の不安・疲労感を和らげ、より安心した生活を提供できることを解説しました.

参考URL

1270070447.pdf

写真

デジタルおもちゃ(らいおん)を使用した自宅での遠隔型の早期療育の実施風景(スマホ画面を通して拡張現実ARのデジタル動物が自宅の居間に現れます.このAR動物を使いながら, 行動実況中継賞賛法・CARE等 をベースとした心理プログラムで毎日5分間, 親子遊びをすることで言語発達・親子コミュニケーションを促します)

作業療法学講座 太田 英伸 教授 が代表著者となる学術総説が日本精神神経学会誌『精神神経学雑誌』に掲載されました