1. HOME
  2. 新着情報
  3. 「理学療法学講座 齊藤 明 講師が代表著者となる学術論文が国際誌『The American Journal of Sports Medicine』に掲載されました」

「理学療法学講座 齊藤 明 講師が代表著者となる学術論文が国際誌『The American Journal of Sports Medicine』に掲載されました」

論文タイトル

「Elasticity of the Forearm Flexor-Pronator Muscles as a Risk Factor for Medial Elbow Injuries in Young Baseball Players: A Prospective Cohort Study of 314 Players」

著者名

Akira Saito, Kyoji Okada, Kazuyuki Shibata, Hiromichi Sato, Yusuke Namiki, Yoshino Terui, Tsubasa Kikuchi

雑誌名

The American Journal of Sports Medicine

研究概要

成長期野球肘を有する選手では、前腕屈筋群が硬いことが知られており、これら筋の硬さによる牽引ストレスが野球肘発症の一要因と考えられている。しかし成長期野球選手を対象とした前向き研究はなく、前腕屈筋群の硬さが野球肘発症の危険因子であるかは不明であった。本研究では、オフシーズンに既往歴のない少年野球選手を対象に超音波エラストグラフィを用いて前腕屈筋群(尺側手根屈筋・浅指屈筋・円回内筋)の硬さ計測し、1年後の野球肘発症との関連を前方視的に検討した。その結果、尺側手根屈筋の硬さ増大が成長期野球肘発症の危険因子であることが明らかとなった。

本研究結果は、成長期野球肘の発症リスクが高い選手を抽出する上で有用なデータであり、尺側手根屈筋の硬さの評価や介入は野球肘の予防につながる可能性がある。これまで野球肘発症には前腕屈筋群の硬さが関与すると考えられてきたが、前方視研究により尺側手根屈筋の硬さが危険因子であると明らかにしたことは、成長期の予防医学において非常にインパクトが大きい。また本研究は、秋田県内の自治体と共同で実施している「投球障害予防教室」の一環として実施している。予防事業とともに研究を継続することで、データに基づいたより効果の高い予防事業(運動・投球指導)が展開できると考える。

参考URL

https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/03635465231202028

「理学療法学講座 齊藤 明 講師が代表著者となる学術論文が国際誌『The American Journal of Sports Medicine』に掲載されました」
「理学療法学講座 齊藤 明 講師が代表著者となる学術論文が国際誌『The American Journal of Sports Medicine』に掲載されました」