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複数の精子中心体が存在する場合の精子中心体機能発現調節

卵子細胞質内に機能的なMTOCが存在するという事実は、複数の中心体あるいはMTOCの存在下ではそれぞれに抑制や促進の機能連関が存在する可能性を示唆する。このようなことから同一卵子内に複数のヒト精子中心体が存在する場合の影響について検討した。同一ウシ卵子内に2つの精子を同時又は時間差を置いて注入し6時間後に固定したものについて精子星状体の形成を確認したところ、それぞれの精子星状体形成率に有意な差は見られず相関は認められなかった(図33,34)。この結果から、複数のヒト精子中心体は同一卵子内において独立して機能し、それぞれの中心体機能発現に影響を及ぼさないことが明らかとなった。さらにこれらの所見は、卵子細胞質内における精子中心体の機能発現はそれぞれの精子で異なっており、生殖医療における精子の顕微注入時の精子選択の重要性を示すものであった。

文献(総論)

  • TeradaY, Hasegawa H, Ugajin T, Nabeshima H, Suzuki K, Yaegashi N,Okamura K. Independent Spacial and Temporal Functions of Human Sperm Centrosomes After Dispermic Microinjection into Bovine Oocytes. J Andorol 2009 30:559-65

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図33

図33

図34

図34

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