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ご挨拶

新年のご挨拶

年頭の抱負

あけましておめでとうございます。
昨年はこの記事を書くタイミングで大災害が起こり祝賀の記述はできなかったのですが諸事平穏に新年を迎えていることは喜ばしいことです。

当科は昨年も県内産婦人科医療の中核として機能してまいりました。
人口減に伴い妊婦さんも患者さんも減少しています。
一人一人を謙虚な気持ちで丁寧に診療し安全で堅実な医療を行うことが重要です。
医療は患者さんのためにあることを再認識しながら今年も精進してまいります。

昨年は私のライフワークであるヒト生命誕生の新知見をNature Communicationsに発信することができました。
他大学や基礎系研究室の力を借りずに秋田大学産婦人科で行った研究であり、その点も誇れることと考えております。
科学の今後に役に立つ続報の発信に励んでまいります。

2026年11月に第71回日本生殖医学会を、2027年9月には第67回日本産婦人科内視鏡学会を秋田で開催いたします。
当科での担当は、生殖医学会は先代田中教授以来19年ぶり、産婦人科内視鏡学会は初代九嶋教授以来50年ぶりになります。
現在は参加者がそれぞれ2500名余まで増加しており、当地のインフラを考慮すると秋田での開催は諸事慎重に取り組まなければなりません。
この2つの大きな学会の当地秋田での開催は教室および当地に有形無形の良いものを遺せてゆけると考えております。

令和7年1月6日
寺田幸弘


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教室の特徴

手術風景

県内で唯一の大学附属病院の産婦人科であることが最大の特徴であります。患者さんに高度先進医療はもちろんのこと最先端の医療を提供できるように努力することが義務づけられている、と思っております。

県内の大きな病院の産婦人科医は、ほとんどが私ども教室の出身者であります。従って、産婦人科医療に関しましては、秋田大学附属病院産婦人科と患者さんがお住まいの近くの病院の産婦人科医師とは密接に連携をとりあっております。

具体的には、手術前の検査は近くの病院で、手術は大学で、術後のフォローアップは元の病院で行うことが可能になります。患者さんの都合によっては、われわれが大学病院から近くの病院に出向いて手術や検査を行っております。

産婦人科診療の特徴

産婦人科は、女性の一生涯の身体的のみならず精神的な健康に関わっております。

胎児期、新生児期、学童期、思春期、性成熟期、更年期、老年期のそれぞれの時期に特有の疾患があります。それら女性の疾患の診断から治療・フォローアップまで一貫して行うことができます。

婦人科は、手術をしますので外科的側面を、産科は妊娠中に色いろな合併症が出現しますので内科的側面を持っております。従って、産婦人科は、婦人科外科と産科内科の2つの科から成り立っているといえます。

少子高齢社会かつ人口減少時代に突入したわが国において、生命の誕生に直接関わる産婦人科医が担うべき役割はますます大きくなると思われます。

患者さんとの接し方

患者さんとの接し方

患者さんの不安・痛み・苦しみを分ち合えるコ・メディカル(看護師・助産師)と医師とのチームで診療しております。個人や組織としての能力の向上やミスの根絶に努力しております。

傾聴(とにかく患者さんの訴え・話を聴く)、共感(患者さんの言っていることに理解と同情を示す)、受容(一緒に努力して病気を克服するよう求める)を患者さんと接する基本姿勢としております。患者さんだけではなく家族の言葉にも誠実に耳を傾けております。

大学附属病院産婦人科の特殊性

1人でも多くの立派な産婦人科医師を増やし、育成するために、学生に患者さん(症例)を見させないわけにはゆきません。

その際は、必ず患者さんからの同意をいただいてから、指導教官と一緒に診察しております。

研究に対する姿勢

研究に対する姿勢

多くの大学附属病院においても産婦人科の医師が不足しております。患者さんを診るのが精一杯で、研究にまで手が回らないところが多いなかで、私どもの教室では細やかではありますが、研究を続けることができております。毎年、少ない数ではありますが、レベルの高い国際雑誌に論文を発表しております。

研究のための研究、そして論文のための研究であっては何の価値もありません。患者さん、そして病気のための研究を心がけております。

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