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同門グループ

AHRG(Akita Hip Research Group)

秋田県股関節グループは、股関節を専門とする整形外科医が15名以上参加し、股関節疾患に対する診断・治療、股関節専門医の育成、さらには、より良い股関節診療の実践や開発を目指して活動している秋田大学整形外科の臨床グループの1つです。

-世界最高水準を秋田で、秋田から世界へ―がモットーです!

秋田県股関節グループでは、全県の股関節専門医が月に1回、一堂に会して勉強会を行なったり、治療に難渋する股関節疾患について全員で検討したりすることで、秋田県内どこでも世界最高水準の股関節治療が受けられる体制をすでに確立しております。

また大学病院などの股関節専門医が県内各施設に手術応援にいくことなども積極的に行っており、股関節専門医がいない病院においてでさえ、秋田県内の患者さんは自分の住んでいる地域のかかりつけの総合病院で最先端の股関節医療が受けられる体制となってきています。

また、全県の股関節症例データを集積することで、我々、秋田県股関節研究会が開発した診断や治療法について全国学会や国際学会で発表し、全世界の股関節治療のレベルアップにも貢献しています。 国際学会としては2014年にはICJR(International Congress of Joint Reconstruction: 国際関節置換会議)、2016年にはEHS(European Hip Society: ヨーロッパ股関節学会)、2018年にはISTA(International Society of Technology on Arthroplasty: 国際人工関節技術学会)で発表し、その業績は国際論文としても掲載され、世界中で読まれています。

秋田股関節グループ
秋田股関節グループ

人工股関節置換術に対する患者さんの満足度向上のために

人工股関節置換術とは、股関節の軟骨がすり減ってしまい、骨に負担がかかって痛い股関節を新しい人工の関節に取り換える手術です。

以前は、この手術をすることで、痛みは取れても日常生活に制限を強いられることが多かったのですが、2014年の秋田県の調査ではこの手術を受けた方の2人に1人は草取り、3人に1人は雪かき、4人に1人は農作業を行うことができていることが分かっており、この特筆すべき成績も英語論文として報告されています。今では手術後に水泳やゴルフなどのスポーツ活動を行なえる方もどんどん増えています。

人工股関節置換術に対する患者さんの満足度向上

また筋肉や腱などを切離せずに行う最小侵襲手技の人工股関節置換術も導入致しました。この手技の秋田県への導入・普及のために国内各施設だけでなくフランスを中心に海外での手術研修を行い、安全で確実且つ早期のリハビリテーションが可能な筋腱温存の新しい人工股関節置換術が県内各地で受けられます。

人工股関節置換術に対する患者さんの満足度向上
人工股関節置換術に対する患者さんの満足度向上

股関節を骨折してしまった患者さんのより良い社会復帰のために

秋田県は、高齢化率が全国1位の高齢化県です。ご高齢の方が転んでしまうと股関節の骨折を受傷してしまう方がたくさんいます(大腿骨近位部骨折)。

しかし、一概に股関節の骨折、大腿骨近位部骨折といっても様々なタイプの骨折があり、どのような骨折にどのような治療を行なうべきか、専門医の間でも、世界的に議論されてきましたが、我々秋田県股関節研究会が1000例以上の秋田県の方の骨折を詳細に分析した結果、秋田ならではの治療方針決定方法を開発しました(大腿骨近位部骨折のAkita分類-Kijima H, et al. Adv Orthop. 2014, SpringerPlus 2016など-)。

この方法をもとにした骨折治療を行っていますが、それだけでなく、骨粗鬆症の治療を行うことで骨折の連鎖を食い止める研究もすでに秋田県股関節研究会でも開始しています。

股関節を骨折してしまった患者さんのより良い社会復帰のために
股関節を骨折してしまった患者さんのより良い社会復帰のために

最先端の股関節診療‐股関節鏡手術や最小侵襲骨切り術の導入のために

もともと股関節の屋根が少ない方(寛骨臼形成不全)などに対して、軟骨が減ってしまう前に骨を移動させることで屋根を作る手術も積極的に行われてきたため、全国トップレベルの症例数があります(臼蓋棚形成術)。これをさらに発展させた最小侵襲で最大の効果を生むことができることが分かってきた新しい寛骨臼移動術(SPO)の導入も行っています。

また、近年開発された新しい技術である股関節鏡手術という股関節に対する内視鏡手術も近隣に先駆けて導入しております(股関節鏡視下関節唇縫合術など)。秋田県内すべての施設で最新の股関節鏡手術が受けられるように全員で定期的に海外でのトレーニングも試行しています。この方法を用いると若いアスリートの鼡径部痛(足の付け根の前方の痛み)に対しても、非常に大きな効果が得られることが分かってきました。

今後、城東スポーツ整形クリニックなど、アスリートが通いやすく、スポーツに特化したアスレティックリハビリテーションが可能な施設とも連携した、専門性の高い股関節治療も可能になってきています。

最先端の股関節診療の秋田県導入のために

秋田県股関節研究会が発表した代表的な国際論文

  1. The reliability of classifications of proximal femoral fractures with 3-dimensional computed tomography: the new concept of comprehensive classification.
    Kijima H, Yamada S, Konishi N, Kubota H, Tazawa H, Tani T, Suzuki N, Kamo K, Okudera Y, Sasaki K, Kawano T, Shimada Y.
    Adv Orthop. 2014;2014:359689. doi: 10.1155/2014/359689. Epub 2014 Dec 25.
  2. The choice of internal fixator for fractures around the femoral trochanter depends on area classification
    Kijima H, Yamada S, Konishi N, Kubota H, Tazawa H, Tani T, Suzuki N, Kamo K, Okudera Y, Sasaki K, Kawano T, Miyakoshi N, Shimada Y
    SpringerPlus2016 5:1512 (Impact Factor: 0.982)
  3. Injury of the deep femoral artery penetrating branch caused by the breakage of a greater trochanter fixed cable: case report
    Suzuki N, Kijima H, Watanabe W, Yamada S, Konishi N, Kubota H, Tazawa H, Tani T, Kamo K, Okudera Y, Sasaki K, Kawano T, Miyakoshi N, Shimada Y
    Journal of Orthopaedic Science 2016 (Impact Factor: 1.154)
  4. Osteolysis of the Greater Trochanter Caused by a Foreign Body Granuloma Associated with the Ethibond® Suture after Total Hip Arthroplasty.
    Kamo K, Kijima H, Okuyama K, Seki N, Yamada S, Miyakoshi N, Shimada Y.
    Case Rep Orthop. 2017;2017:6082302. doi: 10.1155/2017/6082302.
  5. Evaluation of dynamic sagittal alignment in elderly people with pelvic retroversion using three-dimensional musculoskeletal model
    Sasaki K, Hongo M, Miyakoshi N, Matsunaga T, Yamada S, Kijima H, Shimada Y.
    Asian Spine J. 2017 Aug;11(4):562-569. doi: 10.4184/asj.2017.11.4.562. Epub 2017 Aug 7. (Impact Factor: 0.47)
  6. A case of fracture-redislocation of the hip caused by a depressed fracture of the femoral head similar to a Hill-Sachs lesions.
    Okudera Y, Kijima H, Yamada S, Konishi N, Kubota H, Tazawa H, Tani T, Suzuki N, Kamo K, Sasaki K, Kawano T, Miyakoshi N, Shimada Y
    Case Rep Orthop. 2017.
  7. Relationship between clinical results of total hip replacement and postoperative activities including weeding and snow shoveling.
    Kijima H, Yamada S, Konishi N, Kubota H, Tazawa H, Tani T, Suzuki N, Kamo K, Okudera Y, Sasaki K, Kawano T, Miyakoshi N, Shimada Y
    Hip International. 2017. (Impact Factor: 0.756)

Adviser 島田洋一、渡部亘
 Director(会長) 木島泰明
 副会長 小西奈津雄、久保田均
 Vice-Director 田澤 浩

メンバー(秋田県股関節研究会幹事)五十音順

  • 岩本陽輔(秋田大学)
  • 奥寺良弥(おくでら整形外科クリニック)
  • 加茂啓志(秋田労災病院)
  • 河野哲也(北秋田市民病院)
  • 木島泰明(秋田大学)
  • 久保田均(能代厚生医療センター)
  • 小西奈津雄(秋田厚生医療センター)
  • 佐々木 研(平鹿総合病院)
  • 東海林和弘(東海林整形外科クリニック)
  • 鈴木紀夫(由利組合総合病院)
  • 田澤 浩(秋田赤十字病院)
  • 谷 貴行(市立角館総合病院)
  • 長幡樹(秋田大学)
  • 藤井昌(秋田大学)
  • 山田 晋(山田整形外科医院)
  • 渡部英敏(わたなべ整形外科)