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リハビリテーショングループ

リハビリテーションは、疾患の種類にかかわらず何らかの障害を有する方に対して様々な専門的アプローチを行い、自宅復帰・社会復帰を支援する分野です。当科・部は、平成10年4月に前身である整形外科リハセンターから改組され「リハビリテーション部」へ名称変更になり中央診療施設として発足し、平成21年3月に診療科標榜されました。

リハ科・部では、臨床各科から依頼を受けて専任医師がリハ処方を行い、専門的なリハビリテーション治療を実施しています。対象としている主な疾患は、椎間板ヘルニア、腰椎すべり症、脊髄腫瘍、脊柱変形、変形性関節症、四肢切断、手の外傷、リウマチ、スポーツ障害などの整形外科疾患、脳卒中、脳腫瘍、脳性麻痺などの脳疾患、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、脊髄小脳変性症などの神経疾患、肺気腫などの呼吸器疾患、心筋梗塞、狭心症などの循環器疾患、糖尿病、肥満などの内分泌疾患、その他多くの小児疾患など多岐にわたっています。このような疾患をお持ちの患者さんに対して、理学療法、作業療法を施行しています。

理学療法

理学療法では、主に身体に障害のある人、障害の発生が予測される人に対して、運動療法、 物理療法などを実施します。変形性関節症、脳血管障害、慢性閉塞性肺疾患、肺腫瘍など各種臓器に病気をかかえる患者さんであっても基本動作能力の回復や運動機能の維持・向上は可能です。リハビリテーション医、作業療法士など他職種と連携をとって日常生活のみならず職場への復帰、スポーツ復帰などができるように、援助・指導も行います。

理学療法室の概要

理学療法室全景

理学療法室全景

理学療法室は厚生労働省の定める脳血管疾患等リハビリテーション(II)、運動器リハビリテーション(I)、呼吸器リハビリテーション(I)の承認を受けております。理学療法士3名が常勤し、リビリテーション医の処方に基づき入院・外来患者さんに理学療法を実施しております。当室に設置している主な機器として、三次元動作解析システム、サイベックス(等速性運動機器)、トレッドミル、低周波治療機器、自転車エルゴメータなどがあります。

呼吸器疾患患者に対する理学療法

呼吸リハビリの様子

呼吸リハビリの様子

呼吸器に疾患をかかえている患者さんに対しては医師、看護師、栄養士、ソーシャルワーカ、薬剤師など、さまざまな医療の専門職が関わります。

理学療法は呼吸障害の予防と治療のために適応されます。対象となるのは慢性閉塞性肺疾患、肺結核後遺症などで、肺腫瘍の術前、側彎症の術後理学療法の方もおります。排痰法、呼吸法練習、胸郭可動域運動、上・下肢エルゴメータなど動耐容能やQOLの向上が期待される方法や量を患者ごとに設定します。

理学療法室で実施することが多いのですが、人工呼吸器使用中の患者さんが病室で利用されることもあります。

スポーツリハビリテーション

当院ではスポーツ障害のリハビリテーションを積極的に行っております。バスケットボールや野球などあらゆるスポーツで発生する障害の予防、治療を目的に運動やコンディショニング作りを指導しております。疼痛が発生する原因を追求し、トレーニングや技術指導(フォームチェック)なども併せて行います。

動作解析機器

歩行やジャンプなどの動きを3次元動作解析装置というコンピュータに取り込む機器を使用し詳細に検討しております。また、サイベックスという筋力測定装置や呼吸の状態を把握する呼吸代謝測定装置、足の裏にかかる力を測定する床反力計や足底圧分析装置、筋電計などを使用し、様々な角度から身体の動作を解析し治療や研究に役立てております。

動作解析

動作解析

経頭蓋磁気刺激法

経頭蓋磁気刺激法

経頭蓋磁気刺激法

経頭蓋磁気刺激(TMS)は、大脳を刺激する方法です。TMSの刺激はコイルから発生する磁気によって、局所に対して非侵襲的に無痛で行うことが出来ます。近年、脳卒中後の片麻痺や脊髄損傷後の痙縮などのさまざまな症状を改善させる可能性があると報告されています。現在、当科では対象疾患や適応基準を含め、TMSの臨床応用に向けて研究をすすめています。

作業療法

作業療法室全景

作業療法室全景

作業療法は心身に障害のある方の上肢機能、そして日常生活活動など応用動作能力の改善を図ることが主な目的です。様々な活動を治療の手段とするところに特徴があります。

当院では脳卒中、脳腫瘍などの脳疾患をはじめ、脊髄小脳変性症、多発性硬化症などの神経疾患、頸髄症、頸髄損傷などの脊椎・脊髄疾患、切断、リウマチなどの整形外科疾患、その他多くの小児疾患、精神疾患などを対象としています。

最近では特に悪性腫瘍による障害、その治療により生じる障害に対する依頼が増えています。教育としては年間を通して医学部学生、作業療法学生の実習を受け入れ、臨床の場での教育指導にあたっています。

また、装具型表面電極FES装置H200を使用した治療的電気刺激、機能的電気刺激の研究、ロボットアームを使用した上肢機能評価訓練システムの研究など、研究活動にも積極的に取り組んでいます。

副神経麻痺リハ

副神経麻痺の肩関節機能障害に対する評価訓練

副神経麻痺の
肩関節機能障害に対する評価訓練

悪性腫瘍に対するリハビリテーションとして作業療法では副神経麻痺に取り組んでいます。

副神経は胸鎖乳突筋と僧帽筋を支配する最も重要な運動神経ですが、頭頚部悪性腫瘍に対する根治的頚部廓清術では、腫瘍やリンパ節、胸鎖乳突筋とともに一塊として切除されてしまいます。そのため副神経麻痺が生じ、痛みなど頸腕部の愁訴、僧帽筋麻痺、さらに麻痺に伴う運動障害、ADL障害が起こります。機能障害のみならず、就労、社会活動、娯楽などの社会的不利までに至り、生命を救うためとはいえ些細な副作用として無視することはできない疾患です。

そのような疾患に対するリハビリテーションとして作業療法では、可動域訓練、筋力訓練、リラクゼーション、日常生活活動や日常生活関連動作の指導、復職のための指導、自己管理の指導、心理的サポートなどを行い、現在では85例を超える患者さんで効果を上げています。

ロボットアーム

ロボットアームによるリーチ動作の評価

ロボットアームによるリーチ動作の評価

研究分野では、秋田医学大学院工学資源学研究科機械工学専攻との連携により、ロボットアームを使った上肢機能評価訓練システムの開発に取り組んでいます。
研修で使用する三菱重工業製7軸ロボットアームPA10は7つの関節からなる汎用アームで、任意の位置に極めて高い精度で手先を移動させることができます。この手先にNITTA製6軸力覚センサを取り付けることにより、被検者が手先に加えた力に応じて、慣性、剛性、粘性などの機械的抵抗をコントロールし、ロボットが患者の運動に抵抗を加えたり、逆に介助したりすることを可能にしました。
この機構を応用することにより、ロボットアームによる上肢運動の滑らかさの評価、外乱環境への適応評価、リーチ運動訓練、筋力訓練、電気刺激との併用による重度片麻痺反復運動訓練など提唱、検討し、その成果を国内学会や国際学会で発表しています。

スタッフ

  • 松永俊樹(Matsunaga Toshiki)
  • 齊藤英知(Saito Hidetomo)
  • 佐藤峰善(Sato MIneyoshi)
  • 千田聡明(Chida Satoaki)
  • 畠山和利(Hatakeyama Kazutoshi)
  • 渡邉基起(Watanabe Motoyuki)

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