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がん薬物療法の更なる進歩を期して

はじめに

我が国における主要死因別素死亡率の年次推移を見ると、1980年代初頭に悪性新生物が首位に立って以来、約30年間にわたってトップの座に君臨している。平成19年には年間約33万人の人が “がん”によって死亡している。一方、罹患率の方も、男性の場合、国民の二人に一人が、女性の場合でも三人に一人がその生涯において“がん”に罹患すると想定されている。

このような状況下に「がん対策基本法」をはじめとする政策的な介入も行われ始めた。

がん研究における成果や進歩は、不治の病と恐れられた“がん”と闘うための基盤を整備し、新たな治療手段を提供した。さらに治療モダリティーの進歩は「新しい医療人」の育成を必要とし、医師としては腫瘍内科医という固形がんの薬物療法の専門医を求めるに至った。

新設された秋田大学臨床腫瘍学講座の開設に臨み、がんの薬物療法の歴史と自らの過去を回顧しつつ、将来のがん薬物療法の方向性について私見を述べさせて頂く。

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