講座概要

ごあいさつ

新山 幸俊
NIIYAMA Yukitoshi

職名 : 教授
資格等 : 日本麻酔科学会麻酔指導医・専門医・認定医, 麻酔標榜医

2020年2月、秋田大学麻酔科教授を拝命した新山幸俊です。どうぞよろしくお願い申し上げます。

秋田県の人口は減少傾向にありますが、高齢者率の上昇に伴い、手術を受ける高齢者は増加しています。高齢なだけでなく重篤な合併症を有している患者が多く、麻酔管理はしばしば困難です。一方で手術件数は増加の一途を辿っており、安全性と効率的な手術室運営とを両立させなければなりません。この両者を担える麻酔科医は今後、より強く求められる存在になると考えます。東北地方は麻酔科医が少なく、秋田県も例外ではありません。赴任当初、私は短期的に人員を増やすことに躍起になっていました。しかし、この数年、少しずつですが県内の麻酔科医は着実に増えています。多くの初期研修医や学生も麻酔を含めた急性期医療に興味を持ってくれています。これまで教室を支えてくれていた教室員によって、すでに未来への種は蒔かれていたのです。私が行うべきことは、ただ短期的に人員を増やすだけでなく、長期的な展望に立った戦略を進めることと考えています。私の信条は「ビジョンの設定」、「現状把握」、「各方面に配慮した調整」、そして「情報発信」です。若手医師だけでなく専門医を取得した教室員がその先の夢を持ち、それを実現させるような環境を作ることも重要と考えています。

私は秋田大学麻酔科から発信できるものはないかと日々考えてきましたが、ここで2つのテーマを挙げたいと思います。ひとつは「高齢者における術後早期回復と社会復帰を目指した周術期戦略」、もうひとつは「教育者の負担を軽減しつつ最大限の効果を上げる教育システムの確立」です。どちらも現在、われわれが抱える問題点であり、最新のトピックスを含んだ内容です。これらのテーマを推進しながら、最終的には秋田県内の周術期医療を発展させる麻酔科体制を構築したいと考えています。ただ、これらを成し遂げるには膨大な時間を要します。恐らく私の在任中には完成しないでしょうが、私の次を引き継いでくれる世代のためにその基礎を作ることこそが私に与えられた使命だろうと思っています。麻酔という仕事への誇りを持って激務をこなしている教室員、手術に関わるすべての方々、そして秋田県民のために全力を尽くす所存です。今後とも当教室と教室員をよろしくお願い申し上げます。

研修医・医学生のみなさんへ当講座で臨床研修をしませんか?

全ての臨床医に求められる麻酔科・周術期医療に関連する
知識・技能を身につけることを目指します。

Challenge and grow together.
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