研修医・医学生の方へ

卒後臨床研修プログラム

1 すべての研修医へ、目の前で患者さんが急変したらどうしますか?

麻酔科の研修はさまざまな手技を学ぶことを介し、医師として最も重要で適切に対処しなければならない場面に対応できる経験を積むことができます。将来、麻酔科医になるかならないかは別にしてすべての研修医が学ぶべきと自信を持って断言できます。

2 麻酔科研修で学べること

研修期間は最低でも2か月を勧めます。絶対に後悔させない有意義な研修を約束します。

生理学、薬理学を学びながら、手術麻酔を通じて全身管理の基本である循環、呼吸、神経、体液などの管理を体得できます。また、麻酔管理をする中で生命維持や危機的状況に必須な手技、状況判断、知識を身につけることができます。

毎日 1~3 例(場合によってはそれ以上)の麻酔管理(20~40 例/月)を担当するなかで以下のような研修ができます。特に「確実な気道確保と末梢静脈ラインの手技」と「バイタルサインの読み取り方」を学ぶことは、必ず今後のみなさんの糧になります。

  1. 末梢静脈ラインおよび動脈ライン確保を繰り返し研修できる。
  2. 患者急変時に重要な気道確保法を専門医の丁寧な指導のもと、確実なバックアップのある安心感の中で、繰り返し研修できる。
  3. 生体情報モニターの整った環境下で、手術という大きな侵襲の加わった患者さんの麻酔管理を通じて、救急・集中治療にもつながる呼吸、循環、体液管理を研修できる。
  4. 中心静脈ライン確保や神経ブロックを通じてエコーの見方、使い方を研修できる。
  5. 重症心大血管疾患患者の麻酔管理では、経食道心エコーも学べる。
  6. 豊富な緊急手術への対応を通じて、秋田県の医療状況を肌で感じ、秋田で医療人として活躍するモチベーションが高まる。

将来、麻酔科をめざす研修医に対しては、専門家として必要な、生理学、薬理学に基づいた、より深い指導を行います。意欲と実力に応じて、より難易度の高い手技を体験することができます。

3 研修チェックリスト

知識

  1. 麻酔管理上問題となる各種疾患に対し、適切な術前処置を行う。
  2. 麻酔管理に用いるモニターの種類と意義、特徴を理解する。
  3. モニターから患者の状態を類推し、治療につなげることができる。
  4. 麻酔前投薬の意義、投与経路、投与量を説明できる。
  5. 気管挿管の適応を理解する。
  6. 硬膜外麻酔、脊髄くも膜下麻酔の適応、禁忌を理解する。
  7. 輸液の種類、病態に応じた適応や投与量を説明できる。
  8. 各種静脈麻酔薬の適応、禁忌、投与量を説明できる。
  9. 吸入麻酔薬による呼吸、循環器への作用を説明できる。
  10. 各種麻酔法による合併症とその治療を説明できる。
  11. 動脈血ガス分析値を評価し、適切な人工呼吸器の設定ができる。
  12. 血液電解質、血糖値を評価することができる。
  13. 体温管理の意義と方法について説明できる。

手技

  1. 末梢静脈路を確保することができる。
  2. 末梢動脈にカテーテルを挿入することができる。
  3. 静脈血、動脈血を採血することができる。
  4. 気道確保し、マスクによる陽圧換気を行うことができる。
  5. 気管挿管を実施できる。
  6. 体温管理を適切に行うことができる。
  7. 胃管を挿入できる。
  8. (脊髄くも膜下麻酔を含む)局所麻酔法を実施できる。
  9. 基本的な輸液ができる。
  10. 輸血による効果と副作用について理解し、輸血が実施できる。
  11. 以下の検査結果を理解することができる。
    (動脈血ガス分析、術前心エコー、負荷心電図、術前呼吸機能検査、血行動態)

4 指導医

新山 幸俊、木村 哲、安部 恭子、佐藤 浩司、中島 麻衣、 山本 夏子、堀越 雄太、小玉 早穂子、関川 綾乃、厨川 千香、今野 俊宏、佐藤 結香、小林 紗雪、水野 香菜、嵯峨 卓、須永 悟史

5 お問い合わせ・リンク

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