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2026年07月24日(金)
定量病理学講座の小山 慧 医学部講師が筆頭著者となる学術論文が国際誌「Journal of Gynecologic Oncology」に掲載されました
論文タイトル
Tubal epithelial alterations: evolving concepts
著者名
Kei Koyama, Daichi Maeda, Akiteru Goto
掲載誌
Journal of Gynecologic Oncology
研究等概要
本論文は、著者が婦人科病理、特に卵管上皮病変を継続的に研究してきた知見を基盤として、多様な上皮性変化を体系的に整理した総説である。SCOUT、p53 signature、STIL、STIC、β-catenin signature、E-TIN、PTHなどを取り上げ、それぞれの組織像、免疫組織化学的特徴、遺伝子異常および悪性化リスクを概説した。さらに、単一細胞RNA解析や空間トランスクリプトーム解析などの最新知見を取り入れ、病理組織学的側面にとどまらず、分子学的特徴の観点からも卵管上皮性変化の全体像を提示した。
本成果の特色は、卵管病理を専門として研究を積み重ねてきた著者の経験と独自の研究成果を基盤としている点にある。特に、著者らが提唱した「β-catenin signature」の知見を組み込み、遺伝子異常を有する細胞集団であっても、必ずしも前がん病変として悪性化するとは限らないという新たな視点を提示した。従来の総説がp53 signatureやSTICなど高異型度漿液性癌に関連する病変を中心としていたのに対し、本論文は類内膜病変や低異型度漿液性癌関連病変まで含めて横断的に整理している。卵管上皮性変化を形態学・分子病理学の両面からまとめた初めての包括的レビューと位置づけられ、今後の病理診断や婦人科癌の発生機序解明に寄与する成果である。
参考URL
https://www.ejgo.org/DOIx.php?id=10.3802/jgo.2026.37.e121


