小児神経診療グループ(講師 矢野珠巨 記)
すべての小児神経疾患に対応できるように努力しています。そのため、特定の研究テーマに重点を置いた診療や研究は行いがたく、出会った患者ひとりひとりについて深く考え学んでいく、臨床に根ざした診療を進めてきました。
今後もその姿勢を守り、現状を維持するのではなく、より質の高い医療を目指して努力を続けていきます。
新患が入院した時は、その疾患について勉強会を開き、知識の再確認とともに新しい情報などを得るようにしています。
また、グループのメンバー全員が、小児神経専門医・てんかん専門医の取得することを目標に、そのための勉強会も開いています。研修に来た医師には、小児の神経学的診察法、小児脳波読影の基礎、画像読影の基礎が身に付くよう指導しています。
「平成21 年度厚生労働省精神・神経疾患研究委託委託事業」における「重傷心身障害児(者)の病因・病体解明、治療・療育、および施設のあり方に関する研究」の分担研究者として、Alexander病の原因遺伝子であるGFAP 遺伝子解析を行っていました。研究事業は終了しましたが引き続き解析を行っています。その他、MLC1、PANK2、TCF4遺伝子解析も行っています。
小児の傾眠性疾患における髄液オレキシン値の臨床診断への応用:当院精神科と共同研究として行っています。傾眠もしくは意識障害を呈する症例の髄液オレキシン値測定し、疾患特異性の有無、 小児と成人(過去に測定されている成人のデータと比較)のデータの比較を行い検討しています。