臨床の紹介

脊椎・脊髄

日本国内では脊髄脊椎疾患の外科治療の多くは整形外科医が担っていますが、米国では脳神経外科医がそのほとんどを担当しています。当科でも脊髄脊椎疾患の外科治療を行っています。特色は顕微鏡を用いた低侵襲手術です。

担当医

【外来・病棟】  田村 晋也 
【手   術】  菅原  卓  東山 巨樹 

代表的疾患

脳神経外科で扱う脊椎・脊髄疾患は、頸椎症、頸椎椎間板ヘルニア、腰椎症(腰部脊柱管狭窄症)、腰椎椎間板ヘルニア、後縦靭帯骨化症に代表される脊椎変性疾患が代表的ですが、脊髄腫瘍、脊髄血管障害や先天性奇形(脊髄空洞症、キアリ奇形、腰仙部脂肪腫など)、大後頭神経痛に対する機能的外科など多岐にわたります。保存的治療に重点をおいていますが、無効な場合には顕微鏡下での低侵襲手術を行っています。

手術の際の入院期間は、特殊な場合を除き概ね10日間(術後1週間)です。

手足のしびれ・痛み・脱力、後頸部の痛み、腰痛、歩行困難などでお悩みの方はお気軽にご相談ください。

外来診療のご案内

外来診療時間は、毎週月曜日の午前9時から午後1時までです。

新患の方は、検査等で時間がかかる場合がありますので、予めご了承ください。

以下の関連病院でも、当科スタッフによる脊椎・脊髄疾患の出張外来診療を行っております。

秋田県
大館市(担当:田村)
秋田労災病院(脳神経外科):金曜日(不定期)
秋田市(担当:菅原)
秋田メモリアルクリニック(脊椎脊髄専門外来):毎月第2・第4木曜日
山形県
東田川郡庄内町(担当:菅原・東山)
庄内余目病院(脳神経外科特診・脊髄・脊椎):毎月第2・第4金曜日

学会出張等により診察日が変更される場合がありますので、詳しくは各医療機関にご遠慮なくお問い合わせください。

当院を含め、外来が大変混雑することがあります。ご迷惑をおかけいたしますが、受診される際には、お時間に余裕を持ってお越しください。

治療法のご紹介

腰椎ヘルニアに対する低侵襲椎間板摘出術
腰椎ヘルニアに対する低侵襲椎間板摘出術

腰椎ヘルニアに対する低侵襲椎間板摘出術

図のような器具を用いて2cm程度の皮膚切開を行い、顕微鏡下に椎間板を摘出します。他の方法に比べ、傷の痛みがほとんどなく、早期(術後3~5日)に退院可能です。

頚椎症、頚椎椎間板ヘルニアに対する頚椎前方固定術
頚椎症、頚椎椎間板ヘルニアに対する頚椎前方固定術

頚椎症、頚椎椎間板ヘルニアに対する頚椎前方固定術

顕微鏡下に椎間板を摘出した後に、図のような人工の椎間板スペーサーを挿入する方法です。従来手術に比べ術後に臥床安静が必要なく、術後1週間で退院可能です。

頚部・腰部脊柱管狭窄症における後方減圧術
手術風景

手術風景

皮膚や筋肉の切開を最小限にして顕微鏡下で減圧操作を行うことにより、術後の傷の痛みを軽減しています。術後1週間で退院可能です。