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総合グループ

総合グループ

総合グループは神経グループ、 腎臓グループ、 内分泌グループ、 代謝・消化器グループの4つのグループから構成される診療グループです。 それぞれのスペシャリストを中心に広範な疾患領域について診療をおこなっていますが、 成人の内科で言うところの総合診療をおこなっている訳ではありません。

以下に各グループについての紹介をさせていただきます。

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神経グループ

(講師 矢野珠巨 記)

臨床

すべての小児神経疾患に対応できるように努力しています。出会った患者ひとりひとりについて深く考え学んでいく、臨床に根ざした診療を行なってきました。今後もその姿勢を守り、より質の高い医療を目指して努力を続けていきます。

新規入院症例についてはグループカンファランスで検討し、疾患の知識の再確認とともに最新の情報を得るようにしています。

研修中の医師に対しては、小児の神経学的診察法、小児脳波判読の基礎、画像読影の基礎が身に付くよう指導しています。

メンバー全員が小児神経専門医・てんかん専門医を取得することを目標に勉強会を開いています。

対象疾患
てんかん、発達障害、脳性麻痺、神経皮膚症候群(結節性硬化症、神経線維腫症、毛細血管拡張性失調症)、代謝性疾患(ミトコンドリア脳筋症)、変性疾患(副腎白質ジストロフィー)、自己免疫性疾患(ラスムッセン脳炎、多発性硬化症、視神経脊髄炎、ADEM、CIDP)、炎症性疾患(脳炎/脳症、脊髄炎)、筋疾患(筋ジストロフィー、先天性ミオパチー、筋炎)、染色体異常症、血管性疾患(もやもや病)、脳神経外科疾患術前術後管理(水頭症、二分脊椎、頭部外傷)、被虐待児症候群、心身症、その他
治療
難治性てんかんに対する抗てんかん薬調整、ケトン食療法、ウィークリーACTH療法等
急性脳炎/脳症に対する治療 (急性期全身管理、ステロイドパルス療法、エダラボン等)
重度心身障害児の全身管理 (人工呼吸管理、経管栄養、リハビリテーション等)
脳神経外科疾患の術前術後管理
検査
MRI、CT、核医学検査、脳波、電気生理検査、筋生検、心理テストなど

研究

「てんかん発病防止プロジェクト」の共同研究チームに所属しており、全国規模で家族性全般てんかんの発症予防に関する研究を行っています。遺伝子解析で確定診断した症例を対象に、発症前の適切な時期に早期治療を開始することによりてんかん発症を予防または軽減できることが期待されています。

「小児の傾眠性疾患における髄液オレキシン値の臨床診断への応用」をテーマに当院精神科と共同研究として行っています。傾眠もしくは意識障害を呈する症例の髄液オレキシン値測定し、疾患特異性の有無、小児と成人のデータ比較を行い検討しています。 文部科学省課題解決型高度医療人材養成プログラム「重症児の在宅支援を担う医師等養成」に、鳥取大学、大阪市立大学、山形大学と連携し拠点施設の一つとして活動しています。重症児在宅医療の問題点に取り組み、地域連携システム構築、コーディネーター育成、在宅医療関係者の教育等、中規模都市の全国モデルとなることを目標としています。

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腎臓グループ

(助教 田村啓成 記)

臨床

主な診療疾患としては以下の通りです。

急性/慢性腎炎 (急性糸球体腎炎、 紫斑病性腎炎、 IgA腎症、 膜性増殖性糸球体腎炎、 ループス腎炎)、 特発性ネフローゼ症候群、 急性/慢性腎不全、 先天性尿路奇形 (膀胱尿管逆流症、 先天性水腎症)、 排尿異常、 夜尿症。

腎炎、 ネフローゼ症候群に対する薬物療法。 2014年からは難治性ネフローゼ症候群へのリツキシマブ療法を導入しています。 各病態に応じた血液浄化療法、 慢性腎不全に対する腹膜透析管理、 夜尿症に対する薬物およびアラーム療法などを行っています。 また先天性尿路奇形や排尿異常の診断のため各種検査を行っています。

研究

IgA腎症および紫斑病腎炎患者さんの尿中酸性スフィンゴミエリナーゼを測定することでスフィンゴミエリン/セラミド・サイクルとの関連を検証しています。

原因不明の蛋白尿についてDent病の責任遺伝子であるCLCN5およびOCRL1遺伝子解析を行っています。

また引き続き学校検尿からの腎疾患検出効果の検証を行っています。

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内分泌グループ

(講師 高橋郁子 記)

臨床

代表的な疾患は下記の通りです。

下垂体機能低下症、成長ホルモン分泌不全性低身長症、ターナー症候群、先天性副腎過形成症、先天性甲状腺機能低下症、バセドウ病、1型糖尿病、2型糖尿病、家族性糖尿病、思春期早発症、思春期遅発症、骨代謝疾患, 性分化疾患、肥満症、先天性高インスリン血症、腎性尿崩症など。

 

治療
内分泌疾患に対するホルモン補充療法や機能抑制療法をおこないます。腫瘍などに伴うホルモン異常にも早期に対応するよう診療グループを越えてチーム医療を行っています。1型糖尿病に対してはインスリンポンプや持続グルコースモニターの導入などを含め、本人や家族の状況に合わせて対応しています。
検査
下垂体機能や糖代謝評価のための負荷試験、画像検査など。遺伝子検査についても全国の施設と協力しながらおこなっています。

研究

希少疾患が多い分野のため、全国の多施設共同研究を中心に、より良い治療法や診断法を臨床へ提供できるよう取り組んでいます。小児インスリン治療研究会での1型糖尿病の研究、ターナー症候群の診断や合併症に関する研究、先天性甲状腺機能低下症への治療や診断に関する研究などをおこなっています。分子遺伝学的診断も積極的に進め、遺伝に関連する情報提供もできるよう努めています。

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代謝・消化器グループ

(助教 野口篤子 記)

臨床

ここ1年の主な診療疾患として以下のようなものがあります。

糖原病、フルクトース1.6BP欠損症、OTC欠損症、フェニルケトン尿症、BH4反応性高Phe血症、ホモシスチン尿症I、III、リジン尿性蛋白不耐症、ミトコンドリア病、ピルビン酸脱水素酵素異常症、プロピオン酸血症、3メチルグルタコン酸尿症、全身型カルニチン欠損症、シトリン欠損症、Lowe症候群、銅代謝異常症、ニーマンピック病、ハンター症候群、VLCAD欠損症、MCAD欠損症、潰瘍性大腸炎、クローン病、蛋白漏出性胃腸症、食物アレルギー、新生児乳児食物蛋白誘発性胃腸症、周期性嘔吐症、先天性Cl下痢症、ウイルス肝炎、NASH、胆道閉鎖、胆道拡張症、門脈大循環短絡、アラジール症候群、原発性硬化性胆管炎。

診断のための肝生検、エコー、消化管造影など適宜施行しています。

研究

リジン尿性蛋白不耐症
アミノ酸の輸送異常症のひとつ「リジン尿性蛋白不耐症」は、1999年から遺伝学的研究を継続しています。H22年度には厚生労働省難治性疾患克服研究事業として高橋勉教授を主任研究者とした研究班の活動を行いました。遺伝子解析は今後も継続の予定です。
ロタウイルス感染症
秋田県の由利本荘地域では、1980年代からロタウイルス感染症の入院率に関する疫学調査が行われており、近年は長崎大学前教授中込治先生と共同でワクチン導入後の影響について検討しています。本年度からはAMED「ワクチン導入後のロタウイルスのフルゲノム解析に基づく分子疫学研究(主任:藤井克樹先生(国立感染症研究所)、共同研究施設:由利組合総合病院)の分担研究としても調査を開始する予定です。
小児四肢疼痛発作症
幼児期から発作性に手足の痛みが出るという病気です。お天気の崩れや寒さで痛みが出やすい、というのも特徴のひとつです。最近この病気は、ナトリウムチャネルのひとつNav1.9の機能獲得変異によって生じることが明らかになりました。本疾患は常染色体優性遺伝を示し、ご家族の中にも同じような症状をおもちの方がいらっしゃることが多いです。現在は京都大学環境衛生学教室(小泉昭夫前教授)との共同研究で本疾患についての遺伝子解析をすすめており、また病態についても検討していきたいと考えています。
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