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秋田大学大学院医学系研究科 衛生学・公衆衛生学講座は人材育成に注力、やる気のある人を支援します。

TEL. 018-884-6087

〒010-8543 秋田県秋田市本道1−1−1

教室運営方針CONCEPT

教室の理念

1.患者さんの気持ちを汲んで医療を行うことができる医師を育成する。

医学部の最大の教育は患者さんの心身に寄り添い医療を行うことのできる医師を社会に送りだすことです。医学部6年間の教育の中で病気を診る医師になるのではなく、心も身体も包括的に診ることができ、かつ社会的視点(パブリックヘルスマインド)を持つ医師を育成します。

2.秋田県の医療を社会的な面から考えることのできる人材を育成する。

秋田県は、日本の中でも少子高齢化が進み、社会のインフラを支える「人」が少ないことで悩んでいます。従って、公衆衛生学領域の後進の育成は秋田県の最重要課題であり、人材の教育は医師に限らず優先順位を最も高くして行います。

3.がんを含めた生活習慣病に対し科学的根拠を提示できる研究を行う。

秋田大学医学部公衆衛生学講座は秋田県に唯一の医学部にある社会医学の講座です。秋田県が現在、直面している公衆衛生学的な問題として、脳血管障害と消化器を中心としたがんによる死亡率の問題、自殺を含めたメンタルヘルスの問題があります。食塩や喫煙といった生活習慣に対する取組をどのように展開していくのか、科学的根拠を提示するような研究を展開していきます。

4.秋田大学病院の診療科と連携しながら臨床研究の支援と研究の人材育成を行う。

医療は科学的根拠に基づいて行われるため、臨床の貴重なデーターから統計手法や疫学研究を用いて新しい知見を生み出すよう、臨床の先生方と連携し研究を展開します。そのために必要な大学院生や若手の指導を積極的に行います。

5.学術的知見を現場に還元できるようスピード感を持って関係者と連携を行う。

上述した公衆衛生学的な課題解決に向け、学内はもちろん、県や自治体の関係者の方々と密に連絡を取り合い、意見交換を行い、現場に滞りなく対策が反映できるようスピード感を持って取組を行います。


教室主任よりご挨拶

野村恭子 Kyoko Nomura

医師・公衆衛生修士・医学博士
産業医・公衆衛生専門家
日本衛生学会認定衛生学エキスパート
社会医学専門医・指導医
日本内科学会認定総合内科専門医
日本心身医学会認定心療内科専門医
日本疫学会認定上級疫学専門家


 2017年8月1日付けで秋田大学大学院医学系研究科公衆衛生学講座教授に就任にしました野村恭子(のむら・きょうこ) です。私は、元々は臨床医で、赤ひげ医に憧れておりました。まだ総合診療医の概念もなく、医師臨床研修制度も専門医志向であった時代のことです。自分自身で心と身体の両方を診れる医師になろうと、日本内科学会が認定する総合診療内科専門医と日本心身学会の専門医の二つを取得しました。その後、一臨床医として自分がかかわることができる人の数よりも、より多くの集団の健康管理・増進に寄与したいと考えるようになり、公衆衛生学へ転向いたしました。
 研究医としてスタートしたのは卒後11年目(2004年)のことです。臨床をやっていたお陰で研究の領域も患者さんを対象としたものから社会一般の集団まで広がりました。
 また昨今、働き方改革が叫ばれていますが、医師の地域格差や過重労働が及ぼす健康への影響を心療内科の経験を活かしながら研究を展開できました。2009年ころからは医師の人材育成に関わり、なかでも女性医師支援・教育は、私のかけがえのない研究分野でライフワークとなっております。
 医学部の学生さんを卒前から直接、指導することで、社会の健康管理を担う人材を育成することの責任を感じています。特に、学生さん一人の後ろには何千人もの患者さんがついていると考えると、とても大きな責任を感じます。このため、学生さんの指導は、時間をかけて、一人ひとり丁寧に行い次世代を支える人材を育成しています。
 秋田県では、超少子高齢化社会のため、医療ニーズも他県に比べて高くなっています。しかしながら面積が広く、医師の地域偏在が深刻です。このため、医師一人で慢性疾患を複数持つ患者さんの医療を行わなければなりません。
 私は公衆衛生学の立場から、秋田県の文化や習慣、県民性、経済背景など、社会因子に配慮しながら医療が提供できる医師の育成を、関係者の方々とともに連携、助け合いながら取組を展開したいと、このように考えております。 どうぞよろしくお願いいたします。

職務経歴(学内)

2023年 9月 - 現在 秋田大学リカレント教育センター委員
2023年 4月 - 現在 秋田大学感染統括制御・疫学・分子病態研究センター 疫学部門長
2019年 4月 - 現在 秋田大学本道キャンパス産業医
2022年 4月 - 2024年3月 地域防災減災総合研センター
2021年 4月 - 2024年3月 臨床研究支援センター委員
2020年 11月 - 2024年3月 秋田大学産学連携 食育環境整備WGリーダー
2020年 7月 - 2024年3月 秋田大学自殺予防プロジェクトチーム メンバー
2019年 6月 - 2024年3月 秋田大学理系プロジェクト委員会 委員
2019年 4月 - 2024年3月 秋田大学大学院医学系研究科・医学部倫理委員会 委員
2019年 4月 - 2024年3月 国際交流委員
2019年 3月 - 2024年3月 国立大学法人秋田大学臨床研究審査委員会 副委員長
2018年 9月 - 2024年3月 アドミッションオフィス委員

職務経歴(海外)

2024年 3月 - 現在 アイルランド王立外科医学院 客員教授
 Visiting Professor, the Royal College of Surgeons in Ireland

職務経歴(国内)

2023年 12月 - 現在 日本産科婦人科学会 ダイバーシティ・人材育成推進委員会 外部委員
2023年 12月 - 現在 日本衛生学会理事
2023年 10月 - 現在 日本公衆衛生学会理事
2022年 9月 - 現在 日本心身医学会 倫理委員会委員
2020年 2月 - 現在 国立研究開発法人科学技術振興機構プログラムアドバイザー(社会技術研究開発センター)
2019年 10月 - 現在 日本心身医学会代議員
2019年 9月 - 現在 日本産業衛生学会学術委員会委員
2019年 6月 - 現在 日本医学教育学会代議員
2018年 7月 - 現在 日本循環器病予防学会評議員
2017年 12月 - 現在 日本公衆衛生学会  メンタルヘルス・自殺対策委員会
2017年 10月 - 現在 日本医学会連合 男女共同参画等検討委員会幹事
2017年 7月 - 現在 日本疫学会 評議員
2016年 10月 - 現在 日本産業衛生学会分科会 就労女性健康研究会 委員
2015年 4月 - 現在 日本衛生学会理事(2020年3月)・代議員
2013年 10月 - 現在 日本女性心身医学会 倫理委員
2013年 4月 - 現在 日本衛生学会評議員
2020年 6月 - 2023年 3月 医学教育学会 学会国際化委員会委員
2019年 4月 - 2020年 7月 日本医学会連合研究倫理委員会「母体保護法(旧優生保護法)の検証のための検討会」
2019年 3月 - 2023年 3月 日本産業衛生学会編集委員会 編集委員「疫学」Associate Editor
2018年 6月 - 2020年 7月 日本プライマリケア連合学会 ダイバーシティ推進委員会 外部委員
2018年 2月 - 2020年 3月 日本衛生学会 男女共同参画推進委員会委員長
2016年 9月 - 2020年 3月 日本衛生学会 少子化対策ワーキンググループ委員長
2016年 9月 - 2018年 4月 日本医師会 将来ビジョン委員会第3次
2016年 4月 - 2017年 7月 東京都公害審査会 委員
2015年 9月 - 2017年 5月 東京都医師会次世代医師育成委員会 次世代医師育成委員
2015年 8月 - 2019年 6月 日本医学会医学用語代委員
2014年 6月 - 2017年 7月 日本私立医科大学協会女性医師支援委員会委員
2013年   - 2016年 3月 埼玉県公害審査会委員
2013年 4月 - 2014年 3月 日本産業衛生学会代議員
2013年 4月 - 2014年 3月 日本医師会 将来ビジョン委員会第2次

職務経歴(秋田県・東北地方)

2022年 3月 - 現在 秋田県過疎地域における介護・福祉と連携した一次医療提供体制の検討会委員
2021年 6月 - 現在 秋田県国民健康保険団体連合会保健事業支援・評価委員会委員
2021年 4月 - 現在 秋田県労働局安全衛生専門委員
2020年 11月 - 現在 秋田県がん診療連携協議会委員
2020年 11月 - 現在 秋田県循環器対策推進協議会委員
2020年 11月 - 現在 秋田県循環器予防・知識啓発部会委員長
2020年 9月 - 現在 秋田県医師会「子宮がん検診中央委員会」委員
2020年 6月 - 現在 秋田県新型コロナ対策協議会オブザーバー
2020年 4月 - 現在 秋田県警察本部産業医
2020年 3月 - 現在 秋田県社会医学系専門医プログラム管理委員会委員
2019年 9月 - 現在 県民健康・栄養調査企画検討メンバー
2019年 4月 - 現在 労働局労働衛生指導医
2019年 3月 - 現在 秋田産業保健総合支援センター 産業保健相談員
2019年 3月 - 現在 日本産業衛生学会東北地方会代議員
2018年 11月 - 現在 秋田県産業保健委員会委員
2018年 11月 - 現在 東北学校保健学会世話人
2018年 10月 - 現在 秋田県公害審査会委員
2018年 10月 - 現在 秋田県都市計画審議会委員
2018年 9月 - 現在 第29回日本産業衛生学会全国協議会企画運営委員
2018年 8月 - 現在 秋田県公衆衛生学会世話人
2018年 8月 - 現在 東北公衆衛生学会世話人
2018年 8月 - 現在 秋田県医師会男女共同参画推進委員会
2018年 4月 - 現在 秋田県女性医師等支援事業相談員
2021年 6月 - 2023年 6月 秋田県環境審議会委員

好きな言葉

人間到る処青山あり

教室の沿革

1996年-2014年
二代目本橋豊教授(現秋田大学名誉教授)により教室が運営。 2000年から、秋田大学自殺予防研究プロジェクトの中心メンバーとして、 自殺予防モデル事業に取り組み、心の健康に関する基礎調査、うつ病や 自殺に関する正しい情報の提供と啓発活動、住民と連携して地域で気軽に 相談ができる相談員のボランティア育成をうなど大きな社会的貢献を行った。
1973年-1996年
秋田大学公衆衛生学講座は昭和48年4月1日に開設され初代教授には新潟大学より滝澤行雄教授が就任した。滝澤教授の研究テーマは放射線影響評価と有機水銀中毒に関する研究であり、日本の衛生学研究の発展に大きく貢献した。

バナースペース

秋田大学大学院医学系研究科
衛生学・公衆衛生学講座

Department of Environmental Health Science and Public Health, Akita University Graduate School of Medicine

〒010-8543
秋田県秋田市本道1−1−1

TEL 018-884-6087
FAX 018-836-2609