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IRUD(未診断疾患イニシアチブ)のご案内

IRUDとは?

未診断疾患イニシアチブInitiative on Rare and Undiagnosed Diseases (IRUD:アイラッド) は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構 (AMED) の連携分野「難治性疾患実用化研究事業」のプロジェクトの一つです。

現在の診断技術だけではなかなか診断がつかずにおられる患者さん(未診断疾患患者)に対して、その遺伝子を幅広く調べることで、診断の手がかりを探し出すという、全国規模の研究事業です。

IRUDは、現在国立精神・神経医療研究センター(小児では国立成育医療研究センター・慶應義塾大学病院)がとりまとめ機関となっています。さらに全国37ヶ所(2018年4月現在)の医療機関がIRUD拠点病院として連携し、新規疾患の診断に力を注いでいます(秋田大学医学部附属病院は、IRUD拠点病院のひとつとなっています)。

IRUDの詳細は、こちら(未診断疾患イニシアチブIRUD)をご覧ください。

実際には、患者さんから通常の採血方法で末梢血10-15ml(小児では適宜)を採取します。採血検体はIRUD解析センターへ送られ、全国の患者さんの検体とともに解析されます。結果はIRUD診断委員会で検討されたのちに、IRUD拠点病院(秋田県では当院)に返却されます。

これらのデータはAMEDデータセンターで共有されることで、国際ネットワークへの連携を行うとともに、国内データベースとして構築され、新規疾患患者さんの診断・治療・創薬につなげることに寄与しています。

この一連の研究事業において患者さんの個人情報は保護されます。採血検体は匿名化(符号化)され、秋田大学病院からの検体であることを除いてはどこのどなたであるかはわからなくなります。結果をお返しするときは院内で符号とお名前を照合し、個々人にお伝えしています。

どのような患者さんにIRUDに参加してもらうか?(参加基準)

IRUD研究にエントリーしていただくにあたっての参加基準を示します。

以下の 1又は 2を満たし、6ヶ月以上にわたって(乳幼児は除く)持続し、生活に支障のある症状があり、診断がついていない状態の場合

  1. 2つ以上の臓器にまたがり、一元的に説明できない他覚的所見を有すること
  2. なんらかの遺伝子異常が疑われる病状であること
    (血縁者、兄弟に同じような病状が認められる場合を含む)

乳幼児の場合は6カ月以上持続していなくても(生後6カ月未満でも)可能です。

IRUD申し込みの大まかな流れ

IRUDの大まかな流れは、こちらのIRUD申し込みの大まかな流れ(かかりつけ医院向け)をご覧ください。

秋田大学附属病院IRUD診断委員会の構成

院内診療科からのご紹介

  1. 小児科外来宛にコンサルテーションを入れてください(担当 月・水・木:高橋勉、水・木:高橋郁子、月・水:野口篤子)。その際にコンサルトシート(xlsx|プレビュー用PDF)(紙媒体)の添付をお願いします。また、患者さんの受診日時候補日をいくつかと、どなたが参加可能かもお知らせください(注1)
  2. 院内での検討およびコーディネーティングセンターへのコンサルトの上で、受付の可否、受診日時についてお返事いたします(2~3日以内)。患者さんの採血日までに患者シートを記載し、小児科医局までお届けください(メールでも可能です)
  3. 患者さん(+ご家族)にご来院いただき、小児科外来で研究のご説明と同意取得、採血を行います
  4. 結果が判明しましたら主治医の先生にご報告し、そして患者さんへの説明日時についてご相談します。場合により、結果の解釈について検討会を行うことがあります

県内医療機関からのご紹介

  1. コンサルトシート(xlsx|プレビュー用PDF)にご記入をいただき、診療情報提供書と共に、連携室を通してFAXしてください(宛先は小児科外来担当医宛としてください)。その際に、患者さんの受診日時候補日をいくつかと、どなたが参加可能かもお知らせください(注1)
  2. 院内検討委員会で検討ののち、コーディネーティングセンターに問い合わせをします。参加可能のお返事が届きましたら、主治医の先生にご連絡いたします
  3. 患者さん(+ご家族)に来院していただき、小児科外来で研究の説明と同意の取得、採血、出検を行います
  4. 結果が判明しましたら主治医の先生にご報告し、そして患者さんへの説明日時についてご相談します。場合により、結果の解釈について検討会を行うことがあります

注1)小児ではトリオ解析(本人、ご両親)を基本とし、ほか参加可能なご兄弟や祖父母様にも来ていただくことがあります。成人では、可能であればご両親様、そして同胞やお子さんなどに協力していただくことがあります。患者さんお一人でも解析は可能ですが、他の方に参加していただくことで解析率が上がることがわかっています。

注2)遺伝子解析の費用はかかりませんが、当院遺伝子医療部の受診料(初回4320円、2回目以降2160円)と初診料などの診察費用、またほかの診療科受診が必要な場合はその受診費用(診察料、検査料など)がかかります。

注3)IRUDにご参加いただいた、すべての方の結果が判明するわけではありません。実際に結果がわかるのは全体の20%程度です。

注4)結果判明まで最低6ヶ月、またはそれ以上の時間を要します。

注5)現在の症状と無関係の遺伝子異常(偶発的所見)については、お伝えできないことをご了承ください。

注6)現時点では、患者さんご本人からの直接のご依頼はお受けしておりません。恐れ入りますが主治医の先生にお話ししていただき、先生からご紹介をいただきますようお願い申し上げます。

コンサルトシート

県内IRUD診療体制

『IRUD協力病院』

IRUD協力病院は、未診断疾患疑い患者さまの事前検討の一部を担当していただくご施設です。IRUD拠点病院(当院)への患者さまの紹介を行っていただきます。通常、協力病院での同意取得や検体採取は行いませんが、IRUD拠点病院スタッフが、IRUD協力病院にて、同意取得や検体採取を行うことは可能とされています(2019年度 第2回 IRUD推進会議資料より一部引用)。

当院IRUD診療体制

研究代表者
小児科・教授 高橋 勉
分担研究者
消化器内科神経内科・教授 飯島克則
循環器内科・教授 渡邊博之
血液内科腎臓内科リウマチ科・教授 高橋直人
腫瘍内科・教授 柴田浩行
小児科・講師 高橋郁子
小児科・講師 野口篤子

当院IRUD窓口・お問い合わせ先

  • 遺伝子医療部(小児科) 高橋 勉 高橋郁子 野口篤子

ご不明な点は、
小児科医局 
TEL 018-884-6159 
メール pediatr@med.akita-u.ac.jp 
にお問い合わせください。