Member's Menu

ご挨拶

ホーム>ご挨拶

ご挨拶

秋田大学大学院医学系研究科
医学専攻 病態制御医学系
森 菜緒子 教授

 2022年10月1日から秋田大学放射線医学講座教授を拝命しました森菜緒子です.当講座は1972年に日本の神経放射線で最も高名な先生である高橋睦正教授が初代教授を務められた教室で,加藤敏郎教授(1981-1992),渡会二郎教授(1993-2008),橋本学教授(2009-2022)が歴代教授にならぶ伝統ある教室です.このような歴史と伝統がある教室を担当させていただくことを大変光栄に思うとともに、身の引き締まる思いです. 当教室の教育の理念としては,放射線科は医療へのAI導入の先進的・中心的役割を果たしますのでAI導入や解析法,新たな撮像法による画像診断学の飛躍的な進歩と未来への可能性を感じることができる教育を行いたいと思います.放射線医学・医療のデジタル化,自動化が進む一方で,教育だけはアナログに人から人へ伝わり,後世に残るものだとも考えていますので,教育を最も重視したいと考えています.

 研究に関しては,これまで私は乳癌の診療で読影,研究し手法を確立してきたものを他の分野,脳動脈瘤,脳腫瘍,もやもや病,前立腺,子宮体癌等に応用し,読影結果として医療に還元してきました.分野としてはMR拡散強調画像,灌流画像,MR導電率マッピング,造影超音波,テクスチャ解析,核医学,IVR,社会学その他の分野で研究をしてまいりましたが,秋田大学ではこれまでの手法の新たな領域への拡張,放射線治療で画像を使った予後予測,治療効果判定の研究,IVRの個々の手技のエビデンス,安全管理に関する研究,予防医学推進・健康増進を画像を使って目指すコホート研究,放射線医学の問題点を抽出し行政に発信するような社会学の研究を行っていきたいと考えています.放射線医学の研究は臨床と密接な関係にあり,ジェネラリストとサブスペシャリストを育てるとともにこのような研究を推進し,医局員,大学院生だけでなく,地域の病院の先生方が生涯,放射線医学の魅力を堪能しながら放射線科医として働けるようにし,秋田県の地域医療に安全安心な放射線医療を提供することで貢献したいと考えています. これまで橋本前教授,歴代の教授が運営されてきた秋田大学放射線医学講座がさらに発展できますよう精一杯務めさせていただきたいと思います.どうぞよろしくお願い致します.