秋田大学大学院医学系研究科 医学専攻 病態制御医学系 総合診療・検査診断学講座

男鹿なまはげ地域医療・
総合診療連携講座

男鹿なまはげ地域医療・総合診療連携講座

2022年4月、秋田県男鹿市と秋田大学の連携によって当講座が開設されました。

高齢化の進む秋田県の医療の現場において多疾患の診療に対応できる総合診療医の必要性が増し、その育成が急務となっています。そのため,男鹿みなと市民病院を研究フィールドとして、秋田大学から指導医を派遣し、地域の実情に即した地域医療人材である総合診療医の育成を図ることにより、秋田大学と男鹿市が共同で、地域医療人材の育成及び確保を推進することを目的としています。

男鹿市民・近隣住民の皆様へ

男鹿みなと市民病院総合診療科では、地域住民の皆様のよくある健康問題を一緒に解決し、より健康になるお手伝いをします。

「なんとなく症状があるけど、どの科で診てもらえばいいかわからない」

「様々な症状があって困っている」

「他の病院に行ったが、原因が見つからず相談したい」

このようなお悩みがありましたら、ぜひ一度当院総合診療科にご相談ください。身体の面はもちろん、心理面・社会的背景も含め総合的に診療いたします。

詳しくは、男鹿みなと市民病院のホームページ(外来診療のご案内)をご覧ください。

※現在、他の病院や診療所・クリニックを受診している方は、かかりつけの医師に相談してください。

ロゴについて

当講座のロゴは、男鹿市民にとって大切な来訪神であり、講座の名称にも冠している「ナマハゲ」をモチーフとしています。

ナマハゲは一見すると怖い存在ですが、家々の災いを祓ってくれ、地域住民を大切にしています。

私たちもナマハゲに負けないよう、総合診療医として頼りがいがあり、強く、優しく、おおらかな存在となれるよう、ロゴに思いを込めました。ロゴ中の朱色は、男鹿市のシンボルマークである「男鹿ツバキ」の椿の花のカラーを使用しています。

また、ワンポイントのロゴマークも作成し、こちらは「男鹿ツバキ」の椿の花、そして葉のカラーを使用しています。

男鹿から始まる新しい医療のカタチ ~地域とともに育つ総合診療医~

寄付講座研究員 渡部 健(家庭医療専門医・指導医)

この度、男鹿市と秋田大学の連携によって「男鹿なまはげ地域医療・総合診療連携講座」が開設されました。

男鹿市に限らず秋田県は「高齢化先進地域」です。人は年齢を重ねると、その分抱える病気も増えてきますが、それぞれの病気をあちこちの専門医に診てもらうことをどうお考えでしょうか。より専門的な治療を受けられることは良いことですが、受診先が増えることは負担にもなり、それぞれの医師の十分な連携も必要になります。よくある病気を地域にいる一人の医師が診てくれたら、患者さんの負担は軽くなるかもしれません。

こんなときにもお役に立てるのが総合診療医です。

本講座では、今後秋田県の医療のキーパーソンになりうる総合診療医を育てるために、どのような研修を行えばよいか、また、総合診療医はみなさんの健康にいかに関わることができるかを、男鹿みなと市民病院を中心に活動し研究していきます。

毎週水曜日に開設された総合診療科外来での診療や、今後地域に出向いて開催予定の勉強会やセミナーなどを通じて男鹿の皆様のお役に立てるよう活動して参ります。男鹿のみなさんとの関わりを通じてこそ、総合診療医は成長し、輝くことができます。

ご支援のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。

男鹿での学び

総合診療専攻医 松本 奈津美(現在男鹿みなと市民病院で研修中)

当院は男鹿地域の総合病院であるため、幅広く様々な症例を経験しています。判断に迷うこともありますが、小さな病院なので他の科の先生とも相談しやすく、経験豊富な先生方にアドバイスを頂けるのが良いところです。また、今年度総合診療科ができ、なかなか診断がつかない症状を抱える方やどこを受診したらよいのかわからない方などに対応する機会を頂き、普段の内科外来とはまた違った経験をしています。

先輩と隔週で交互に担当することにより、フィードバックを頂くこともできるので、良い学びの場になっています。

寄付講座研究員 渡部 健(写真左)
総合診療専攻医 松本 奈津美(写真右)