医学専攻 病態制御医学系:形態解析学・器官構造学講座|組織一覧|大学院医学系研究科|大学院 / 学部|秋田大学 大学院医学系研究科・医学部

形態解析学・器官構造学

組織紹介

医学専攻 病態制御医学系:形態解析学・器官構造学講座の概要

※この情報は、平成2804月現在の状況です。

構成員の紹介

教授 阿部 寛 Hiroshi ABE
准教授 鈴木 良地 Ryouji SUZUKI
助教 周 明 Ming Zhou
助教 明石 英雄 Hideo AKASHI
技術職員 金津 嘉徳 Yoshinori KANATSU
 

教育と研究の概要

主な担当授業

講義・実習:人体解剖学、骨学、神経解剖学

授業の目標
 人体を構成する臓器が系統的にどのように形成・構築されているかという観点か
 ら、人体の正常な構造を肉眼的なレベルで3次元的かつ有機的関連をもって理解す
 る。
 生理機能や微細構造、臨床医学、脳や脊髄の解剖を学ぶ神経解剖学との関連も理解
 する。
 篤志家の医学教育への深い理解を忘れず、人の生や死について考えを深め、医師と
 して社会に貢献する使命感を養う。


主な研究対象

1. ATP感受性K+チャネルの発現局在と調節機構の解析
2. 脂質シグナリング関連タンパク質の組織内局在と発現調節機構の解析
3. ヒトの破格とその発生に関する解剖学的研究 -心臓を中心として-

医学専攻 病態制御医学系:形態解析学・器官構造学講座の概要

<研究プロジェクト>

1. ATP感受性K+チャネルの発現局在と調節機構の解析

 ATP感受性K+チャネル(KATPチャネル)は、細胞内ATP濃度の上昇に敏感に反応して閉鎖し、代謝と膜電位を関連づけるチャネルである。チャネルの孔の分子(Kir6.1、Kir6.2)およびそれを囲む調節因子(スルホニル尿素受容体SUR1、SUR2A、SUR2B)から構成される。虚血時に細胞内ATP濃度が低下すると開いて膜電位を過分極させたり、細胞の容積調節やインスリン分泌に関わるなど多彩な機能を持つ。KATPチャネルのサブユニット(チャネル分子とスルホニル尿素受容体分子)の、細胞や組織における特異的発現と調節様式、細胞内小器官における発現の意義を追究する。

2. 脂質シグナリング関連タンパク質の組織内局在と発現調節機構の解析

 脂質はその構成が変わることで膜の性状を変えたり、あるいは、PKC等のタンパク質に直接作用することで、シグナル分子としても働く。
 脂肪酸結合タンパク質(fatty acid binding protein、FABP)は、脂肪酸結合能を持つ?15kDa程の一連のタンパク質で現在12のsubtypeが知られている。その生理学的意義として、本来疎水性である脂肪酸に結合することで親水性を与え、細胞内コンパートメント間の移動を促進することが考えられている。これらは当初単離された組織や細胞に限らず多彩な組織発現を示し、各々の組織特異的機能の存在を伺わせる。表皮型FABP(E-FABP)のパイエル板における発現は腸管内抗原取り込みへの関与を示唆するものであり、その機能解析に近年特に力を入れている。

3. ヒトの破格とその発生に関する解剖学的研究 -心臓を中心として-

 心臓の脈管系の多様性を中心として、ヒトの全身の破格の分布と発生のメカニズムを追究する。これまで冠状動脈起始部の破格、左上大静脈遺残を伴う冠状静脈の破格、冠状動・静脈間の交叉様式の特徴について、また冠状動脈から分枝して右肺中葉に至る気管支動脈の例を報告した。現在さらに冠状動・静脈の多様な走行を精査中である。




<研究実績>
A Case of anomalous bronchial artery ramified from coronary artery.
Ishizawa A,Zhou M,Suzuki R,Abe H
Anat Sci Int,(Epub ahead of print)

Observation of root variations in human coronary arteries.
Ishizawa A, Tanaka O, Zhou M and Abe H.
Anat Sci Int, 81, 50-56 (2006)  

Anomalous venous system in the human heart. 
Ishizawa A, Zhou M, Abe H.
Anat Sci Int. 82,242-246 (2007)

Intersection patterns of human coronary veins and arteries.
Ishizawa A,Fumon M, Zhou M,Suzuki R, Abe H.
Anat Sci Int. 83,26-30 (2008)

Localization of ATP sensitive K+ channel subunits in rat submandibular gland.
Zhou M, He HJ, Hirano M, Sekiguchi M, Tanaka O, Kawahara K and Abe H,
J Histochem Cytochem,58, 499-507(2010)

Localization of the sulphonylurea receptor subunits, SUR2A and SUR2B, in rat renal tubular epithelium.
Zhou M, He HJ, Tanaka O, Suzuki R, Sekiguchi M, Yasuoka Y, Kawahara K, Itoh H and Abe H
Tohoku J Exp Med. 214, 247-256(2008)

Localization of sulphonylurea receptor subunits, SUR2A and SUR2B, in rat heart.
Zhou M, He HJ, Suzuki Y, Liu KX, Tanaka O, Sekiguchi M, Itoh H, Kawahara K and Abe H
J Histochem Cytochem,55,795-804(2007)

Expression of ATP sensitive K+ channel subunit Kir6.1 in rat kidney.
Zhou M, He HJ, Suzuki Y, Tanaka O, Sekiguchi M, Itoh H, Kawahara K and Abe H
Eur J histochem, 51,43-51(2007)

c-Fos Gene Expression Is Increased in the Paraventricular Hypothalamic Nucleus of Sprague-Dawley Rats with Visceral Pain Induced by Acetic Acid Without Detectable Changes of CRF mRNA: A Quantitative Approach with An Image Analysis System.
Bang H. Hwang , Hung-Ming Chang, Zhu-hua Gu, and R. Suzuki
Anatomical Record 290: 406-413(2007)

Localization of EFA6A, a guanine nucleotide exchange factor for ARF6, in spermatogenic cells of testes of adult mice.J Mol Histol.
Suzuki R, Saino-Saito S, Sakagami H, Toshimori K, Abe H, Kondo H
40,77-80(2009)

Localization of fatty acid binding protein of epidermal type common to dendritic cells and presumptive macrophages in Peyer's patches and epithelial M cells of mouse intestine.
Suzuki R, Nourani MR, Saino-Saito S, Abe H, Nochi T, Kiyono H, Spener F, Kondo H, Owada Y
Histochem Cell Biol.132,577-584(2009)

Localization of fatty acid binding proteins(FABPs) in the cochlea of mice.
Saino-Saito S, Suzuki R, Tokuda N, Abe H, Kondo H, Owada Y
Ann Anat 192,210-214(2010)



研究へのご理解・ご協力のお願い

 形態解析学・器官構造学講座では、「人体の形態多様性を生み出す遺伝子メカニズムの研究」という研究を計画しております。顔の形が一人一人違うように、血管や神経といった体の中の構造も一人一人違っております。この違いが何故起こるのかということはこれまで明らかになっておりません。一方、ヒトの体には遺伝子と呼ばれる、いわば体の設計図のようなものがあり、その設計図に従って様々な組織が形成されることが知られております。そこで、我々は解剖学実習中にこのような違いが見られた場合、そのご遺体から少量の組織を採取させて頂き、遺伝子解析を行い、関連する遺伝子を明らかにしたいと考えております。
 この研究を進めるにあたり、白菊会会員の皆様方のご理解とご協力が大変重要です。研究の内容をご理解いただいた上でご賛同いただければ幸甚に存じます(本研究への同意、拒否については、6、7をご参照ください)。ご心配な点やご不明な点がございましたら、些細なことでも結構ですので当講座までお問い合わせくださいますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
本研究について、ご理解・ご協力を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

1.はじめに

 この研究は、解剖学実習で発見される正常範囲内の変異(解剖学では破格といいます。)と遺伝子(お身体の設計図にあたるもの)を結びつけようとする研究です。
解剖学実習では、全身の臓器、骨、血管、神経、筋肉の走行を一つ一つ確認していきますが、破格の情報は解剖学実習で精査することによって発見できるものです。
 では、「破格」は何故、どういった機序で生じるのでしょうか?何か意味があるのでしょうか?そのような疑問に答える術は今までありませんでした。しかしながら、様々な遺伝子の働きが解明され、ヒトが持つ遺伝情報を網羅的に解析する機器が開発されるなど、時代は大きく変わってきました。つまり、これまでは困難とされていた個人差に関する遺伝子解析も可能な時代となりました。

2.この研究で何を明らかにしたいのか?

 この研究では、解剖学実習中に発見された破格情報とそのご遺体から得られた遺伝子情報を組み合わせることにより、破格に関連する遺伝子とその破格が形成される機序を世界で初めて解明したいと考えております。

3.これまでの研究と何が異なるのか?

 これまで行われてきた破格の研究は、解剖学実習で発見された破格を写真やスケッチ等により記録し、学会や論文などで報告されております。しかし、破格がどのようにして起こるのか、その意義については解明できないまま現在に至っております。本研究では、そのような現状を打破すべく、これまでの情報と遺伝子解析を組み合わせるという全く新しい研究を行うことで、これまで未解明だった難題を克服したいと考えております。また、実験動物や細胞を用いた研究では決して代替できないものです。

4.この研究を行う上で問題となることは何か?

 遺伝子は個人情報を含みますので、まずはご本人が研究内容をご理解した上での同意が必要となります。また、個人情報保護の観点から、研究の過程で得られた情報が厳重に管理できるのか否かについて審査を受け、本研究の実施について承認を得る必要があります。この点については、秋田大学の倫理審査委員会で審査を受け、平成30年2月15日に承認されております。白菊会会員の皆様には本誌を通じてご説明申し上げ、ご理解を賜れればと存じます。

5.遺伝情報の取り扱いについて

 研究を実施する過程において、病気に関連する遺伝子等の情報が得られる可能性もございますが、例え、ご遺族の方であっても、原則として故人の遺伝情報の問い合わせにはお答えできませんので、ご了承ください。

6.ご同意いただける場合

 ご同意いただける場合、特に何かしていただく必要はありません。ご献体はこれまで通り、解剖学実習で医学部生等が勉強させていただくことになります。その過程で、少量の組織を採取させていただきます。しかしながら、本研究に関する同意については、ご家族にも機会をみてお話しいただければと存じます。ご遺体お引取りの際に、ご遺族の方々には「説明文書」(資料1)を用いてご説明させていただき、ご同意いただけるようでしたら、「同意書」(資料2)の記入をお願いすることになります。また、ご同意いただいた後でも、「同意撤回書」(資料3)でいつでも同意の撤回が可能となっておりますのでご安心ください。

7.ご同意いただけない場合

 ご同意いただけない場合は、「同意書」の作成の必要はありません。また、同意した後に撤回したい場合につきましても、お伝えいただくための連絡用の窓口を以下に設置しておりますので、お手数ですが、ご一報いただければと存じます。ご同意いただけない場合、不利益は一切生じることはなく、ご献体はこれまでどおり解剖学実習で医学部生等が勉強させていただくことになりますので、ご安心ください。

8.問い合わせ先(相談窓口)

秋田大学 大学院医学系研究科 
形態解析学・器官構造学講座
助教 明石英雄
〒010-8543
秋田市本道1-1-1 秋田大学本道キャンパス
電話 018-884-6055 FAX 018-884-6440
E-mail akashi@gipc.akita-u.ac.jp

本研究の概要・意義

本研究の概要・意義.pdf

研究へのご理解・ご協力のお願い

同意書

同意書.docx

同意撤回書

同意撤回書.docx