ア)検査
一般的な血液検査、画像検査では異常を認めません。病院で採血やレントゲン、CT・MRI画像検査、尿の検査などをしてもらっても、何も異常がみつからないということになります。
イ)診断
現在唯一の診断方法は患者さんの血液(通常の採血方法で数ml)をいただいて遺伝子を調べる、遺伝子解析というやり方に限られています。前述した「Nav1.9」の設計図に相当する、「SCN11A(現在研究班ではこれに加え、同様に痛みに関連する遺伝子である、SCN10A, SCN9Aも調べています)」という遺伝子を調べ、遺伝子の変化がみつかれば、診断確定に至ります。
しかし一部には、このような痛みをお持ちであるのにも関わらず、遺伝子検査をしても遺伝子の変化がみつからないひともいます。なぜみつからないのか、ほかにもまだ発見されていない原因があるのではないかということについては、これからも研究継続が必要と考えています。
ちなみに全てのヒトはなにかしら遺伝子の異常をお持ちであり、誰もが遺伝子のタイプによってそれぞれの体質を形作っています。この遺伝子検査で異常がみつかったからといってそのひとが特殊なわけではありません。