コーディネーター 柴田 浩行(臨床腫瘍学講座 教授)
秋田がん治療維新を目指して -来れ、救国の志士よ-

臨床腫瘍学講座 教授
柴田 浩行
第1期のがんプロは様々な成果をもたらし、特に地域で遅れを示すがん医療に強力なカンフル剤となった。その終了にあたり、次期がんプロは二極化すべきだと提言した。一つは先進性の追求であり、他の一つは均てん化の推進である。
そして、この度の東日本大震災に地域医療への思いは強固になった。プレートと活断層の直上に位置する我が国は震災に対し累卵の危うきにある。国家機能の一極集中より、地域への分散がリスクヘッジには不可欠である。震災復興で世界的な研究拠点をつくるも良いが、国家再生には地域振興を含めた国土の再建が必要である。
そのために医療者としてできることは何か。地域振興には、そこに住まう住民の暮らしの安心、安全が欠かせない。我が秋田県は食料の一大供給地であり、また近い将来にはオイルシェールなどのエネルギー資源の点でも期待されている。一方で悪名高いのは、がん死亡率の高さである。秋田の風土、美酒、美食は全国に誇れる所だ。がん問題を解決すれば、恐れるものなし。秋田の若き医療者よ、立ち上がれ。県土を改革するのはオメェ達だ。
維新は現場から起そう。OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)、我々の用意したプログラムはこれだ。
目指せ、秋田がん治療維新。来れ、救国の若き志士よ!