臨床の紹介

消化器内科

『最良の治療を、確実・安全に』をモットーに、消化器疾患の診療にあたっています。

消化管領域

全消化管【食道、胃、小腸(十二指腸・空腸・回腸)、大腸】疾患の診療を行っています。
最新の内視鏡システム、高解像度の内視鏡装置を用いて、色素内視鏡、画像強調内視鏡、拡大内視鏡、超音波内視鏡なども併用して診断を行い、消化管腫瘍に対する内視鏡的粘膜切除術(endoscopic mucosal resection:EMR)、内視鏡的粘膜下層剥離術(endoscopic submucosal dissection:ESD)による治療も積極的に行っております。また、2017年より、化学放射線治療/放射線治療後の局所遺残再発食道癌に対する光線力学的療法(photodynamic therapy:PDT)を導入しております。消化管領域の疾患は多岐にわたりため、他科とも連携して集学的治療を行っています。

<主な対象疾患>
食道・胃疾患:食道癌、胃癌、食道胃接合部癌、悪性リンパ腫、その他の良性腫瘍、胃食道逆流症、バレット食道、食道アカラシア、好酸球性食道炎、好酸球性胃腸炎、機能性ディスペプシア、胃潰瘍、ヘリコバクター・ピロリ感染症 など
小腸・大腸疾患:小腸腫瘍、小腸潰瘍、大腸ポリープ、大腸癌、悪性リンパ腫、潰瘍性大腸炎、クローン病、単純性潰瘍、腸管ベーチェット病、消化管ポリポーシス、好酸球性胃腸炎、感染性腸炎、虚血性腸炎、大腸憩室症、腸閉塞症、過敏性腸症候群 など

炎症性腸疾患

炎症性腸疾患 潰瘍性大腸炎、クローン病の患者さんは増えています。これらの疾患を含めた腸炎の診断をしっかり行い、患者さんの状態を評価することで適切な治療が選択されます。潰瘍性大腸炎、クローン病は長くつきあっていく必要のある病気ですので、我々は患者さんと通院や治療に関してよく相談しながら治療を行います。近年、基本的な治療を行いながらも炎症のコントロールが難しい症例に対して新しい薬剤が使えるようになってきています。これら新規薬剤を用いた治療に関しても最新の情報を得ながら患者さんに応じた使い分けを行っています。

急性肝不全(昏睡型)

急性の肝不全を来す病態であり、きわめて生命予後の不良な疾患ですが、救急部のご協力をいただき血液浄化療法を含めた集学的治療を行っています。

慢性肝炎・肝硬変

B型慢性肝炎に対する核酸アナログ治療、C型慢性肝炎に対するインターフェロンフリー治療を行っています。 肝硬変の難治性腹水に対しては薬物療法に加え、症例を検討した上で腹水ろ過濃縮再静注療法(CART)を行なっています。また、門脈圧亢進症に伴う食道静脈瘤に対する内視鏡治療(硬化療法、結紮療法)を行なっています。胃静脈瘤に対しては放射線科のご協力のもとバルーン下逆行性経静脈的閉塞術(B-RTO)を行なっています。

肝細胞がん

経皮的ラジオ波焼却療法やマイクロ波凝固術、肝動脈カテーテル塞栓術を組み合わせた内科的治療を積極的に行っています。症例によっては、分子標的薬等を使用した化学療法も行っています。

胆道系疾患

胆管胆嚢炎に対する薬物療法に加え、その原因となる胆管結石の内視鏡的排石術を行っています。また、胆管腫瘍に対する内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP)や管腔内超音波内視鏡(IDUS)を用いた診断や、閉塞性黄疸に対する内視鏡的減黄術も行っています。

膵疾患

急性膵炎・慢性膵炎に対する薬物療法、内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP)、超音波内視鏡(EUS)、超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診(EUS-FNA)を用いた膵腫瘍に対する診断を行っています。また、膵嚢胞や膵石に対する内視鏡治療も行っています。

神経内科

神経内科であつかっている疾患は多岐にわたっており、脳炎・髄膜炎などの感染症、てんかん、片頭痛・筋緊張性頭痛、脳血管障害、痴呆性疾患、パーキンソン病、脊髄小脳変性症、運動ニューロン病(筋萎縮性側索硬化症、球脊髄性筋萎縮症、脊髄性筋萎縮症など)、多発性硬化症、ギランバレー症候群、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー、重症筋無力症、多発性筋炎、筋ジストロフィーなどです。これらの疾患の外来診療と救急も含めた入院診療を行なっています。

高齢化社会の進むなかで、認知症の診断と治療や、脳血管障害の予防と急性期~回復期・慢性期の治療はより重要性を増しています。また、難病患者の在宅医療、緩和ケアに関わっていくこと、未だ治療法の確立されていない神経疾患の病態・治療にかかわる研究を行い患者さんに貢献していくこと・・・など神経内科医が果たすべき役割が山積しています。

秋田県ではまだまだ神経内科医が不足しています。神経内科専門医は秋田県内に31人しかおりません。その7割が秋田市内に集中しているのが現状です。今後高齢化が進む秋田県ではさらに神経内科医の需要が増加すると予想されます。神経難病患者さんの療養についても、専門医が少ない現状では、まだまだゆきとどいていない状況です。

当グループの目標は、

  1. 医学生に対し臨床神経学のおもしろさ・重要さを伝えること
  2. さまざまな神経疾患に対応できる神経内科専門医を育て、地域に根ざした診療を提供すること
  3. 日頃の臨床から得た知見をもとに、神経疾患の病態・治療にかかわる研究を行うことで、患者さんに貢献していくこと

です。

規模は小さなグループですが、逆に少人数のメリットを活かし、互いにコミュニケーションを密にとり協力しあいながら、細かなことでも皆でディスカッションして、和気藹々とした雰囲気のなかで仕事をしています。

診療活動

病床数:約10床 (第一病棟8階)
外来:月・火・木・金曜日


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