動物実験に関する日本毒科学会指針
日本毒科学会
1990年6月12日採諾
- 目的
この指針は,日本毒科学会員(以下会員という)が動物実験を計画・実施する際に遵守すべき事項を示すことにより,科学性および動物福祉の観点から適切な動物実験の実施を促すことを目的とする.
- 適用範囲
この指針は,会員によって行なわれる哺乳類および鳥類を用いるすべての実験に適用される.なお,他の動物についてもこの指針に準ずるものとする.
- 実験場所
動物実験は,必要な設備がよく整えられ,適正に整備・管理された施設において行われなければならない.
- 実験計画の立案
実験者は,動物実験の実施を,目的に必要な最小限度にとどめ,適正な動物の選択(使用動物種,数など) および実験方法を検討し,また,適切な飼育環境(ケージの大きさ,収容動物数,温湿度,照明など) のもとに実験が実施できるよう実験計画書を立案しなければならない.
- 実験操作上の配慮
実験者は,動物の苦痛を極力軽減するよう努めなければならない.
- 実験終了後の処置
実験の終了や中断等により不要になった動物は,麻酔等の適切な方法により処分し,速やかに苦痛から解放するよう努めなければならない.
- 安全管理への配慮
危険物質や病原体等を扱う動物実験においては,実験者をはじめ動物飼育者,器具洗浄者等の実験従事者の安全を確保するための手段を講じなければならない.
- その他
本指針に示されていない必要事項については,各研究機関における動物実験および実験動物に関する諸規定および「大学等における動物実験について」の文部省学術国際局長通知(昭和62年5月25日,文学情第141号) に準拠するものとする.
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