肥満症について

1. 肥満症について

 肥満とは脂肪が体に過剰に蓄積した状態であり、BMI(体重÷身長(m)÷身長(m))が25kg/m²以上の状態です。

 肥満があっても健康な人も多くおられますが、肥満は様々な健康障害を引き起こしやすくなる点で注意が必要です。

 BMI25kg/m²以上の肥満があり、下記に示す11の健康障害(*)が合併している場合は、減量を行うことによりこれらの健康障害が改善することから、肥満症という疾患であると診断し、医学的に適切な診療と治療を行います。

(*) 肥満に起因ないし関連する健康障害

  • 耐糖能異常(糖尿病や境界型糖尿病)
  • 脂質異常症
  • 高血圧
  • 高尿酸血症
  • 冠動脈疾患(心筋梗塞や狭心症)
  • 脳梗塞
  • 非アルコール性脂肪性肝疾患
  • 月経異常
  • 不妊
  • 閉塞性睡眠時無呼吸症候群
  • 運動器疾患(変形性関節症など)
  • 肥満関連腎臓病

 肥満症の治療では、多くの人では「現在の体重」から3~6ヶ月で3%減少を目標にします。数kgの減量でも健康障害が改善することが多いからです。

 治療の方法には、食事療法、運動療法、行動療法、薬物療法などの内科療法と外科療法があります。それぞれの治療法は下記のページで詳しく解説をしています。

 これらの治療を組み合わせながら、医師、看護師、管理栄養士、薬剤師などが協力して、患者さんの治療をサポートしてまいります。