人獣共通感染症連続講座(山内一也)(第139回 ) 2002.12.27より引用
ネズミから起きたヒトの牛痘ウイルス感染

 CDCが発行しているEmerging Infectious Diseasesの2002年12月号(Vol. 8, No.12) にオランダの少女(14才)が牛痘ウイルスに自然感染した例が報告されていた。

 患者は唇と瞼に潰瘍病変ができて入院したが、発熱を除けば健康状態は良好。 顔の潰瘍病変は4週間で治り、後に瘢痕が残った。瞼からは牛痘ウイルスが分離された。

 彼女は家でカメ、ハムスター、モル モット、トリ、アヒル、ネコ、イヌを飼っており、また、病気になったドブネズミの面倒も見ていたが、このドブネズミから牛痘ウイルスが分離され、 遺伝子配列は患者から分離されたウイルスと完全に一致した。

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