経過報告
平成15年5月2日
市販の微生物検査用ELISAキット(モニライザ)で微生物学的モニタリングを行ったところ,
SPFTgマウス室(2)のマウスにMHV抗体陽性の反応が出た。
5月3日
汚染拡大を防止するためにSPF区域利用者に対して注意を喚起した。
5月8〜14日
間接蛍光抗体法(IFA)による確認のため施設の全マウス室から得た血清を実験動物中央研究所(実中研)に送付した。その結果,
SPFTgマウス室(1)と(2)のマウスが抗体陽性で,他室は陰性であることが確認された。
5月19日
全マウス室の排気ダクトよりダストを回収し,PCRによるゲノム検出のために長崎大学に送付した。その結果,
SPFTgマウス室(2)からはMHVのゲノムが検出されたが,SPFTgマウス室(1)も含め他のSPFマウス室からはMHVのゲノムが検出されなかった。
5月20日
運営委員会を開催し以下のことを取り決めた。
MHV感染マウスを施設外に移動し,隔離する。
MHV感染動物は帝王切開によるクリーンアップ後SPF区域に搬入する。
それまでに感染飼育室の消毒,滅菌を完了する。
5月28日
利用者会議を開催し,5月20日の運営委員会で取り決めたことを報告した。
6月3〜4日
SPFTgマウス室(1)および(2)のマウスを
機器センターに移動した。
機器センターに隔離した汚染マウスの飼育は講座の職員が行い,それらの職員の施設への出入りを制限した。
6月11〜12日
SPFTgマウス室(1)および(2)の消毒を行った(外注業者による)。
7月3日
帝王切開によるクリーン化を施設の感染実験室で開始した。
平成16年4月2日
機器センターでのMHV汚染マウスの飼育を終了し,
クリーン化後のGMマウスをSPF区域で飼育している。
その後抗体陽性のマウスは認めらず現在に至っている。
被害匹数・復旧対策費
今後の対策