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「麻酔からの美しい覚醒と抜管」克誠堂出版 2021年5月発売

周術期における麻酔管理のゴールは「術後」ですが、手術麻酔のゴールは「覚醒・抜管」です。覚醒・抜管の場面は、手術侵襲が加えられたうえに気管チューブなどで気道確保された患者を麻酔から回復させなければならないため、導入と比較して難易度が高くなります。

また、覚醒・抜管時には、ときに強い咳嗽や体動が生じますが、これらは呼吸・循環動態を大きく変動させ、手術結果や患者のもともとの合併症を悪化させる可能性があります。もちろん安全を担保することが大前提ではありますが、われわれはワンランク上の質の高い「美しい覚醒・抜管」を目指すべきです。そのためには麻酔法の選択から術中管理までのすべてを考慮しなければならず、麻酔科医としての総合力が試されます。

若手医師にとって覚醒・抜管は、指導される内容の多くが指導医の経験則で語られるため理解しにくいものです。また、麻酔導入や術中管理を論じた書籍はあまたあるのに、覚醒・抜管について実践的に論じられた書籍はほとんどありません。

本書の前半は、麻酔を構成する要素である「鎮痛」、 「鎮静」 「筋弛緩」、麻酔管理上重要な「呼吸管理」、「循環管理」そして「気道デバイス」の6つのテーマについて、エビデンスに裏打ちされた興味深い解説が展開されます。また、後半は覚醒・抜管の際に注意が必要な18のシナリオを設定して麻酔計画、術中管理、覚醒・抜管の際の工夫が詳細に論じられています。本書が「美しい覚醒・抜管」を実践するための一助となれば幸いです。

「麻酔からの美しい覚醒と抜管」
克誠堂出版 2021年5月発売
新山幸俊 編

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