ニュース 2022 7/15金曜日

 

産科婦人科 金子 恵菜実 医員の学術論文が国際誌『Journal of Gynecologic Oncology』に掲載されました。

論文タイトル

MLH1 promoter hypermethylation predicts poorer prognosis in mismatch repair deficiency endometrial carcinomas

著者名

金子恵菜実、佐藤直樹、菅原多恵、能登彩、高橋和江、牧野健一、寺田幸弘

掲載誌

Journal of Gynecologic Oncology

研究等概要

DNAミスマッチ修復機能障害(mismatch repair deficiency: MMR-D)癌に対する抗PD-1抗体の高い抗腫瘍効果が報告され、MMR-Dは発がん機序として注目されています。子宮体がんの20-30%はMMR-Dを呈しており、リンチ症候群などの遺伝性素因を有する例が知られ報告されていますが症例数は多くありません。多くはMLH1プロモーター領域の高メチル化に起因する散発性腫瘍が占めますが、その詳報は限られています。産婦人科の寺田幸弘教授、金子恵菜実医員、秋田厚生医療センター佐藤直樹産婦人科部長のグループは、本学附属病院で診療させていただいた子宮内膜癌症例のミスマッチ修復機能とその原因を評価し、臨床的特徴を比較・検討しました。MMR-D子宮内膜癌において、MLH1プロモーター領域の高メチル化を有する症例は比較的予後不良例が多いことが示され、今後抗PD-1抗体の適応対象と推定されることを報告しました。
本研究は当科で行ってきたリンチ症候群関連子宮内膜癌の研究をベースとし、リンチ症候群のスクリーニング過程で分別されるMLH1プロモーター領域の高メチル化例に着目した検討です。今後、抗PD-1抗体のさらなる普及にあたり、MLH1高メチル化を機序とする子宮内膜癌への着目は臨床的にも応用が可能な、有用な知見を与える内容と考えます。

参考URL

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8550932/pdf/jgo-32-e79.pdf