秋田大学医学部附属病院精神科
睡眠覚醒リズム外来
担当:越前屋 勝(日本睡眠学会認定医、精神保健指定医)
睡眠覚醒リズム外来の受診について
完全予約制です。診察時間は毎週木曜日の午前9:00〜12:00です。初めて受診する場合は月〜金曜日の13:00〜16:30の間に精神科外来(TEL018-884-6370)に電話をして予約して下さい。
睡眠覚醒リズム障害の基礎知識
生物は体内時計を持っており、約1日ごとの周期で繰り返される生体リズムを刻んでいます。これを「概日リズム」と言い、睡眠覚醒リズム、体温リズム、ホルモンリズムなどが含まれています。本来、ヒトの体内時計は
約25時間の周期ですが、主に朝の光を浴びることによって体内時計をリセットし、地球の自転周期(24時間)に合わせた生活を営むことができています。しかし、このリセットが何らかの理由によってうまくいかないと、望ましい時刻に眠ったり起きたりすることができなくなり、「睡眠覚醒リズム障害」を生じてしまいます。その代表的なものとして以下の疾患があります。
睡眠相前進症候群
(Advanced Sleep Phase Syndrome: ASPS)
極端な早寝早起き型です。午後7〜9時前後に入眠し、午前3〜5時前後に覚醒するパターンで睡眠時間帯が固定します。
睡眠相後退症候群
(Delayed Sleep Phase Syndrome: DSPS)
入眠時刻・覚醒時刻が極端に遅く、睡眠時間帯が大幅に遅れた状態で固定します。望ましい時刻に入眠や覚醒ができないため、登校や出社ができず、社会生活上様々な支障を来します。本人の努力では睡眠時間帯を早めることはできず、家族が起こしても覚醒することは非常に困難です。睡眠時間は概して長く、10時間以上眠ることもあります。無理をして起床すると、眠気、頭痛、倦怠感、疲労感といった身体症状や、抑うつ気分、意欲低下といった精神症状も生じやすく、慢性疲労症候群やうつ病と診断されている場合もあります。
非24時間睡眠覚醒症候群
(Non-24hour Sleep-Wake Syndrome: Non-24)
入眠時刻と覚醒時刻が毎日1〜2時間ずつ遅れていきます。睡眠時間帯が夜間に一致している時期は睡眠障害の症状はありませんが、睡眠時間帯が日中にずれ込んでくると、望ましい時刻の入眠や覚醒が困難となり、登校や出社ができなくなります。無理をして起きていると睡眠相後退症候群と同様に様々な身体・精神症状がみられます。
不規則型睡眠・覚醒パターン
(Irregular sleep-wake pattern)
睡眠が1日のうちの一定の時間帯にまとまらず、昼夜を問わず24時間で3回以上の短時間睡眠エピソードが起こります。睡眠は細切れになりますが、1日の総睡眠時間は年相応です。
検査・診断
睡眠覚醒のパターンを把握するために、日常生活での「睡眠日誌」を記載して頂きます。その上で、必要に応じた検査を行います。活動量測定、体温リズム測定、終夜脳波測定、 終夜経皮的動脈血酸素飽和度測定、睡眠潜時反復測定、頭部画像検査などがあります。これらの検査は数日間入院して行う場合が多いです 。
治療
検査結果に応じて治療を行います。生活指導、高照度光療法、メラトニンの使用、ビタミンB12の使用などがあります。