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研究の内容

肝グループ

患者の保存血清を用いたB型慢性肝炎、C型慢性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)等の臨床研究を行っています。

腹部超音波検査時にARFIを測定し、非侵襲的な肝線維化の評価を行い、治療効果予測や治療後の肝線維化改善の経時的変化を検討しています。また、肝腫瘍の診断へのARFIの応用を検討しています。

関連病院と協力し、秋田県の肝疾患の特徴についての疫学的検討や、最近の肝炎治療の有効性の検討を行っています。

膵臓疾患基礎研究グループ

国内国外の第一線の研究室との共同研究により、遺伝子改変マウスに見られる異常の解析から病態を解明するプロジェクトを進めています。

その一つとして、インターフェロン制御因子2(IRF2)のノックアウトマウスに見られる膵臓の異常が調節性外分泌障害であることを明らかにし、このマウスが急性膵炎初期のモデルであることを示しました。

この発見は急性膵炎の病態解明につながる可能性を秘めており、その成果は高く評価され、消化器病学の最高誌であるGastroenterologyに掲載されてその表紙を飾り、日本経済新聞全国版、Yahooトピックス、数多くの地方紙でも報道されました。現在、この研究をさらに発展させ、新たな遺伝子改変動物も利用しながら、急性膵炎の新たな治療、予防を目指して研究を進めています。また、消化管疾患も対象としており、大腸特異的遺伝子改変動物や腸管上皮細胞株の解析を通じて、消化管疾患の病態生理の解明に日夜邁進しています。

膵臓

Mashima H et al. Gastroenterology 2011;141:1102-1113より
IRF2ノックアウトマウス(-/-)の外観と膵腺房の電子顕微鏡像。免疫異常のために皮膚炎を呈し、腺房細胞では調節性外分泌障害のために、コントロール(+/-)に比べ酵素顆粒(●)が細胞内に充満している。

肝疾患基礎研究グループ

現在、遺伝子改変マウスなどの動物モデルを使用し、NAFLD、肝線維化、肝発癌の研究を行っています。肝疾患と自然免疫機構との関連に注目し、特に肝疾患におけるToll-like受容体や腸内細菌の役割などを解析しています。消化器疾患と免疫は一見関連ない分野に思えますが、摂取する食事や肥満状態でも自然免疫機構に変化を来たし、それが長年続くと少なからず肝疾患に影響を及ぼすことが判明しつつあります。B型慢性肝炎やC型慢性肝炎は肝硬変や肝癌を来す代表的肝疾患ですが、糖尿病や肥満も独立した肝癌の危険因子であることが最近の疫学調査で判明しています。我々のグループでは分子生物学的手法を用いて、それらメカニズムの解明と治療応用に向けた検討を行っています。いくつかの成果は国際学会での発表のみならず、海外の一流ジャーナルに掲載されています。今後、これらの成果をいかに臨床に応用するか模索しているところです。また一部研究では国内外の第一線の研究室との共同研究を行い、世界の最新情報を入手しつつ研究を行っています。

マウス

左がWTマウスに標準食を与えたマウス肝臓。中央がコリン欠乏食長期投与 によりNASHを生じた肝臓。右がTLR9KOマウスにコリン欠乏食を投与した 写真。TLR9 KOマウスでNASHが改善することから、TLR9がNASHの病態 と関与している。(本研究の一部は下記に発表した)

最近の主なpublication
Miura K et al. Gastroenterology 2010:139;323-34
Miura K et al. Am J Physiol Gastrointest Liver Physiol. 2012 ;302:G1310-21.
Miura K et al. Hepatology 2013;57:577-89

神経内科学分野

神経内科のあつかう領域は、‘治らない病気が多い’と受け取られがちですが、近年の驚くべき神経科学の進歩は明るい光を投げかけています。原因遺伝子が同定され、病態に基づく治療薬の登場がそう遠くない疾患もでてきています。

私たちも、以下のようなテーマを加え、十分な治療法がいまだ確立していない、いわゆる神経難病の病態解明にかかわる研究をしています。

今後の神経科学の輝かしい将来とともに歩むことができるのも、神経内科の魅力のひとつと思います。

  • 分子モーターとモーター関連たんぱくの研究 
  • 中間径フィラメントたんぱくの研究
  • 筋萎縮性側索硬化症の病因解明
  • 脊髄小脳変性症、筋疾患の遺伝子診断
  • ジストニアの臨床研究、ボツリヌス毒素治療
  • 神経難病の療養環境整備(地域医療体制の構築に関する研究)
  • 痴呆を伴う筋萎縮性側索硬化症の臨床的研究
  • 前頭側頭型痴呆の臨床的研究
  • 神経免疫疾患の治療研究

神経

進行性心筋骨格筋障害の20代男性。筋細胞骨格の構成成分である中間径フィラメント、desminの変異によるデスミンミオパチー(本邦初)を見出した。H&E染色では筋線維の大小不同、間質の増大、縁取り空砲(→)を認め、エオジンでやや濃く染まる筋線維内封入体様構造(*)を認めた。Gomoriトリクローム変法染色では網状、線維状、球状の蓄積物を認めた。患者白血球から抽出したDNAを用いてdesmin遺伝子のダイレクトシークエンスを行った。Desmin exon6、rod 2BドメインにL385P変異(新規)を認めた(左下)。desminをGFP(緑蛍光タンパク)でラベルしてひよこ胚心筋細胞にトランスフェクトし、局在を検討した(右下)。L385P変異desminでもアッセンブリー可能で、横紋(Z帯)を形成した。部分変異desminは細胞質内に凝集体を形成した。(本研究の一部はNEUROLOGY 2000;55:986-990に発表した)

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