秋田大学研究用微生物等,遺伝子組換え生物使用実験に関する安全管理規程
平成18年3月8日
規則第 1 8 2 号
(目的)
第1条 この規程は,秋田大学(以下「本学」という。)において研究用微生物等又は遺伝子組換え生物使用実験(以下「実験」という。)を計画し,実施する際の安全性を確保するため,関係法令等に基づき,必要な事項を定めることを目的とする。なお,この規程の遺伝子組換え生物実験においては,環境中への遺伝子組換え生物等の拡散を防止しつつ行う実験(第二種使用)を前提とするものである。

(定義)
この規程において「部局」とは,国際資源学部,教育文化学部,医学系研究科,工学資源学研究科,バイオサイエンス教育・研究センターをいう。
2 この規程において「部局長」とは,前項の部局の長をいう。
3 この規程における「微生物等」とは,ウイルス,細菌,真菌,寄生虫,プリオン並びに微生物の滲出する毒素で人体に危害を及ぼす要因となるものをいう。
4 「バイオセーフティレベル(以下BSLという。)1,2,3,4微生物等」とは,それぞれのBSLに分類される微生物等をいう。

(学長及び部局長の責務)
第3条 学長は,関係法令等及びこの規程の定めるところにより本学における実験の安全確 保に関し総括する。
2 部局長は,関係法令等及びこの規程の定めるところにより,当該部局において行われる 実験の安全確保に関して必要な措置を講じなければならない。

(安全主任者)
第4条 各部局には,実験の安全確保について部局長を補佐するための,遺伝子組換え実験・研究用微生物等安全主任者(以下「安全主任者」という。)を各1名置かなければならない。
2 各安全主任者は,各部局長の推薦に基づき学長が任命する。
3 部局長は,安全主任者が旅行,疾病その他の理由によりその任務を行うことができない 場合にその任務を行わせるため,必要に応じて安全主任者の代理者を選任することができ る。
4 安全主任者の任期は2年とし,再任を妨げない。

(安全主任者の任務)
第5条 安全主任者は,次の各号に掲げる任務を行うものとする。 2 安全主任者は,前項に規定する任務を遂行するに当たり,次条に規定する委員会と連絡 をとり,必要事項について速やかに同委員会に報告するものとする。

(安全委員会の設置)
第6条 実験の安全かつ適切な実施を確保するため,バイオサイエンス安全委員会(以下「安 全委員会」という。)を置く。

(安全委員会の所掌事項等)
第7条 安全委員会は,学長の諮問に応じて,次の各号に掲げる事項を調査及び審議する。 2 安全委員会は,必要があると認めるときは,前項各号に掲げる事項に関し,学長に助言 し,又は勧告することができる。
3 安全委員会は,第1項各号に掲げる事項その他必要な事項に関し,安全主任者,実験責 任者及び実験従事者に報告を求めることができる。

(安全委員会の組織等)
第8条 安全委員会は,次の各号に掲げる委員をもって組織し,学長が委嘱する。
2 安全委員会の委員長は,前項第1号の委員をもって充てる。
3 第1項第3号及び4号の委員は,委員長の推薦する者とする。その任期は2年とし,再 任を妨げない。ただし,補欠による委員の任期は,前任者の残任期間とする。
4 委員長は,安全委員会を招集し,その議長となる。
5 委員長に事故があるときは,あらかじめ委員長の指名した委員がその職務を代行する。
6 安全委員会は,委員の3分の2以上の出席により成立し,議事は,出席委員の過半数を もって決し,可否同数のときは議長の決するところによる。
7 安全委員会が必要と認めたときは,委員以外の者を出席させ,意見を聴くことができる。 8 安全委員会の庶務は,学術研究課において処理する。

(実験責任者)
第9条 実験ごとに,その実験計画の立案及び実施について責任を負う者として,実験従事 者のうちから1名を実験責任者として定めなければならない。

(実験責任者の任務)
第10条 実験責任者は,関係法令等及びこの規程を熟知するとともに,遺伝子組換え実験に当たっては拡散防止措置を,研究用微生物等の使用実験に当たっては生物災害発生防止措置を講じるための知識・技術に習熟するものとし,次の各号に掲げる事項を遵守しなければならない。
2 前項第3号から第5号にあげる遺伝子組換えを伴う実験や微生物等利用・保管の承認期間は最大3年間とし,実験計画を変更・更新しようとするときも同様の手続きを行うこと。

(遺伝子組換え実験室・微生物実験室のレベル認定)
第11条 遺伝子組換え実験室や微生物等実験室の管理責任者は,遺伝子組換え実験を行う実験室の拡散防止措置レベルや使用する微生物等(遺伝子組換えのないものも含む)のBSLを 「遺伝子組換え実験室・微生物等実験室レベル認定届出書」により学長に届出なければならない。

(実験従事者)
第12条 実験従事者は,安全主任者及び実験責任者の指示に従うとともに,関係法令等及び この規程を遵守し,実験の安全性の確保に努めなければならない。
2 実験従事者は,微生物等を用いた実験の実施に当たっては,あらかじめ,微生物等に係る標準実験法並びに実験に特有な操作方法及びこれに関連する技術や知識に精通し,かつ,定期的な健康診断を受診し,異常が認められないものでなければならない。

(実験計画の承認)
第13条 学長は,第10条の申請があった実験計画書(実験計画の変更を含む。次条において 同じ。)が関係法令等において拡散防止措置が定められていない実験(大臣確認実験)の 場合には,安全委員会の審議を経て,当該実験計画について文部科学大臣の確認を得なけ ればならない。
2 学長は,第10条の規定により申請があった実験計画が関係法令等において拡散防止措置 が定められている実験(機関実験)である場合には,安全委員会の審査を経て,当該実験 計画を承認することができる。
3 学長は,安全委員会による実験計画の審査結果を,当該部局長を通じて実験責任者に通 知する。

(実験計画の審査基準)
第14条 安全委員会における実験計画の審査は,次に掲げる事項について,関係法令等及びこの規程に対する適合性に関して調査検討することにより行う。
(実験室等及び実験設備の管理及び保全)
第15条 部局長は,実験室等及び実験設備を関係法令等の定める拡散防止・汚染防止措置に 従って設置し,その管理及び保全に努めなければならない。
2 実験責任者は,安全主任者の指導助言の下に,実験室等及び実験設備について定期的に, 又必要に応じて随時に点検を行い,関係法令等に定める拡散防止・汚染防止措置の基準に 適合するように維持しなければならない。

(遺伝子組換え生物,微生物の取扱い)
第16条 実験従事者は,遺伝子組換え実験,遺伝子組換えを含む微生物等を取扱う(保管及び運搬を含む)際には,関係法令等及びこの規程を遵守するとともに,秋田大学微生物等実験安全要領等に従い,実験の安全性の確保に努めなければならない。
2 BSL3以上の微生物等を用いる実験従事者は次の各号に掲げる条件を満たすものでなければならない。
3病原性の微生物等を運搬する場合,万国郵便条約の施行規則(平成7年12月21日,郵政省告示第643号)第2401条に規定する容器,包装及び外装を用いた方法によらなければならない。
4 全ての微生物等は最も適切な消毒滅菌方法に従い処理しなければならない。
5 遺伝子組換え動物を飼育・実験する場合(研究室で生きた動物を使用する場合を含む) は,動物の習性に応じた逃亡防止措置を図らなければならない。
6 実験従事者が遺伝子組換え動物をバイオサイエンス教育・研究センター動物実験部門か ら研究室へ移動する場合には,搬送容器に「取扱注意」と表示しなければならない。

(実験室に係る標識)
第17条 実験責任者は,遺伝子組換え実験が進行中の場合,実験施設の入口に遺伝子組換え実験中である等の適切な表示をしなければならない。微生物等のBSLが2以上の実験室(指定実験室)の入り口には国際バイオハザード標識を表示し,BSL3以上の微生物等を取扱う指定実験室の入り口には取扱う微生物等の名称,危害防止責任者名を記載し,表示しなければならない。
2 遺伝子組換え動物を飼育する場合(研究室で生きた動物を使用する場合を含む)は,飼 育室入り口には「遺伝子組換え動物飼育中または実験中」であることを表示するとともに 飼育ケージの外側の見やすい箇所に,『遺伝子組換え動物』である旨を表示しなければな らない。

(実験室の立入り)
第18条 実験責任者は,実験室への関係者以外の立入りについて,必要に応じ,又は関係法 令等の定めるところにより制限又は禁止の措置を講じなければならない。

(実験の記録及び保存等)
第19条 実験責任者は,微生物等実験の実施に当たり,実験記録簿,微生物等保管記録簿を作成し,必要事項を記録しておかなければならない。P2以下の組換え実験やBSL2以下の微生物等実験を記録するときには,実験記録簿に相当するものをもって代えることができる。
2 前項に規定する記録は,当該実験終了後5年間保存しなければならない。

(教育訓練)
第20条 実験責任者は,実験開始前に実験従事者に対し,関係法令等及びこの規程を熟知さ せるとともに,当該実験の実施に当たり必要な教育訓練を行わなければならない。
2 教育訓練は,次の各号に掲げる事項について行うものとする。
(秘密保守義務)
第21条 安全委員会委員等,遺伝子組換え実験及び研究用微生物使用実験に関係する者は, 実験又は審査で知り得た秘密を関係者以外に漏らしてはならない。

2 安全委員会委員は,審査対象実験が自己の研究と極めて密接な関連がある場合など,客 観的に適切と判断される場合は,同審査を辞退することができる。

(研究用微生物等(遺伝子組換えを含む)を取扱う実験従事者に対する健康管理)
第22条 部局長は,病原微生物を取り扱う実験従事者に対し,実験開始前に予防治療の方策 について検討し,必要に応じて抗生物質,ワクチン,血清等の準備をしておくとともに, 実験開始後少なくとも1年を超えない期間ごとに,次の各号に掲げる項目について定期健 康診断を実施しなければならない。
2 安全委員会は,前項第1号〜第3号までの健康診断の結果を記録し,当該実験従事者の 離職後10年間保存しなければならない。
3 部局長は,P3,LS2,P3A,P3Pレベルの実験区域で実験が行われる場合やBSL3以上の微生物等を取り扱う際には,実験開始前に当該実験の実験従事者の血清を採取し,これを実験終了後5年間保存しなければならない。
4 部局長は,実験従事者に次の各号又は次項に規定する事態が発生したときは,直ちに適切な措置を講じるとともに,実験責任者及び安全主任者に連絡を行い,助言を求めなければならない。また,必要があると認めるときは,臨時の健康診断を実施する。
5 実験従事者は,絶えず自己の健康に留意するとともに,健康に変調を来し,又は重症若しくは長期にわたる病気にかかったときは,実験責任者を経由して,安全委員会にその旨を報告するものとする。この事実を知り得た者も同様とする。また,届出を受けた安全委員会は,直ちに当該微生物等による感染の有無について調査を行い,当該微生物等に感染したと認められる場合又は医学的に不明瞭である場合には,直ちに学長に報告しなければならない。

(異常事態発生時の措置)
第23条 実験室等が微生物等(遺伝子組換え生物を含む)により汚染され,実験室の外部等 に漏出するおそれがある場合,遺伝子組換え生物が何らかの理由で拡散してしまった場合, 盗難にあった場合,安全設備の機能に重大な欠陥が発見された場合,又は天災,火災その 他の災害により実験室等に異常が生じ,若しくは生ずるおそれがある場合は,発見者は, その旨を直ちに実験責任者に報告しなければならない。
2 実験責任者は,前項の報告を受けたときは,周辺にいる者に異常事態が発生した旨を周 知させ,かつ,汚染・拡散の被害の拡大を防ぐために必要な措置を講ずるとともに,その 状況及び講じた措置を直ちに安全委員会委員及び部局長に報告しなければならない。
3 安全委員会委員及び部局長は,前項の報告を受けたときは,直ちに必要な措置を講じな ければならない。
4 安全委員会委員及び部局長は,実験室等に異常事態が発生したときは,その状況及び講 じた措置を学長に遅滞なく報告しなければならない。
5 学長は,報告を受けたときは,その概要を文部科学省や職員等に報告するものとする。 また,必要があれば緊急対策本部を設置しなければならない。

(緊急対策本部)
第24条 前条第5項に規定する緊急対策本部は,学長,当該部局長,安全委員会委員長,安 全委員会委員で組織する。
2 本部長は,学長をもって充てる。
3 緊急対策本部は,次の事項を指揮又は処理する。
(補則)
第25条 関係法令等及びこの規程に定めるもののほか,実験の安全確保に関し必要な事項は, 安全委員会が別に定める。ただし,病院等における微生物検査及び病院内感染対策,病理 解剖等における微生物安全管理は除く。
2 環境中への拡散を防止しないで行う実験(第一種使用)については,別に定める。

附 則
この規程は,平成27年3月11日から施行する。
附 則
この規程は,平成20年4月1日から施行する。
附 則
この規程は,平成18年3月8日から施行する。