ニューキャッスル病(Newcastle disease)

  1. 病原体

    • Paramyxoviridae、avulavirusに属するNewcastle disease virus
    • 家畜法定伝染病
    • 56℃30分の加熱に耐え、4℃に保たれた組織内や糞便内では数ヶ月にわたり感染性ウイルスが残る
    • 一般的な消毒剤によって数分以内に失活する

  2. 病原体保有動物とヒトへの感染経路

    • 自然宿主はほとんどすべての鳥類(ニワトリ、アヒル、シチメンチョウ、ウズラなど)
    • 感染個体の呼吸器、消化器排泄物による接触感染
    • 汚染された飼料、飲水、飼育用具等を介しても伝播

  3. 人の症状

    • まれにヒトに結膜炎を起こす

    動物の症状

    • 重症型(呼吸気症状、下痢、神経症状を呈すし、死亡率は90%に達する)
    • 中等症型(呼吸気症状と神経症状が主で、死亡率は1ヶ月齢未満のニワトリでは50〜90%、成鳥では5%程度)
    • 軽症型(幼若ニワトリでのみ軽度の呼吸器症状と下痢)

    診断

    • 臨床症状をおよびウイルス分離
    • 発生初期と発生1〜2週間後のペア血清でのHI抗体か上昇を確認

    予防

    • ワクチン

    治療

    • ヒト:対症療法
    • 動物:治療は行わない。法定伝染病であるので規定に従い処置(殺処分)

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