パスツレラ感染症(Pasteurellosis)
病原体
Pasteurella属菌のPasteurella multpcida(グラム陰性小桿菌)
病原体保有動物とヒトへの感染経路
イヌ(75%)、ネコ(100%)、ウサギ(45%)、ブタ、サルなど
ペットに口移しで餌をあたえるなど過剰のスキンシップにより感染
特にネコからの咬傷により発症
ヒトでの症状
老人や糖尿病患者など、抵抗力の弱いヒトが発症する日和見感染
気管支拡張症や結核、悪性腫瘍などの疾患がある場合に発症しやすい。
症状は軽い風邪のよおうなものから、重篤な肺炎までさまざま
咬傷後、約30分〜2日で受傷部に激痛、発赤、腫脹を起こす(糖尿病などの基礎疾患がある場合に重症化)
動物の症状
不顕性感染が多い
発生状況
日本におけるパスツレラ菌の人からの分離動向は、1999年〜2001年の2年間の年平均増加率が45%以上で、10年前の約10倍増加している。また、死亡例も6件と少数だが3倍に増加している。パスツレラ症は増加傾向にある感染症の一つであり、ペットからうつる感染症として、最も患者数が多い病気と言われている。
予防、治療
常在菌であるため予防は不可能
抗生物質投与(ペニシリン、テトラサイクリンなど)
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