クリプトコッカス症(Cryptococcosis)

  1. 病原体

    • Cryptococcus neoformans

  2. 病原体保有動物とヒトへの感染経路

    • 土壌中に広く存在
    • ネコがクリプトコッカス症になることが知られているが、動物から人への感染は起こりにくい。
    • 鳥は病原体のを運ぶことはあっても、鳥自身はクリプトコッカス症にならない。それは鳥の体温が高いために病原体の増殖が難しいため
    • しかし、ハトの糞では非常に良く増殖する
    • ハトの糞で増殖した病原体を吸い込んで、肺で感染を起こす危険性がある。

  3. ヒトの症状

    • 肺での初感染は、通常、何の症状もないが、免疫が抑制された状態では、肺の病巣から、他の部分に病原体が広がって髄膜炎・脳炎症状を示す。

  4. 動物の症状

    • 感染したネコは、肺感染から全身に播種し、皮膚症状が現れることが多い

  5. 発生状況

    • 国内における発生状況は不明
    • アメリカではクリプトコッカス症患者の85%が、HIV感染者から発生している。免疫が抑制された人々、特にHIV感染者は注意が必要

  6. 予防治療法

    • ヒトの場合

      • 抗真菌剤を投与
      • 公園や飼育小屋を清掃し、古いハトの糞を除去

    • 動物の場合

      • 無症状であるため、治療対象にならない。
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