ブルセラ病(brucellosis)

  1. 病原体

    • Brucella属(グラム陰性好気性短桿菌)
    • 主な菌種は以下
      • B. abortus(ウシ)
      • B. melitensis(ヒツジ)
      • B. suis(ブタ)
      • B. canis(イヌ)

    • 1%石炭酸15分で死滅
    • 乾燥には強く、室温1〜3ヶ月生存

  2. 病原体保有動物とヒトへの感染経路

    • ブタを始めとする広範囲の動物
    • 感染した動物の組織への接触、汚染した乳製品の摂取による経口感染

  3. 人の症状

    • 間欠的な発熱(波状熱)、筋肉痛、脱力

    動物の症状

    • 不妊、流産

  4. 診断

    • 菌の培養分離、同定(塗末、グラム染色、鏡顕)
    • 凝集反応、蛍光抗体法

  5. 予防

    • 家畜:弱毒生ワクチン

  6. 治療

    • ヒト:テトラサイクリンとストレプトマイシンの併用
    • ドキシサイクリンとリファンピシンの併用


    東北六県におけるBrucella canisによるイヌの汚染状況-1977年の調査-,
    佐久間是行,菊池道子,大和田一雄,松田幸久,信永利馬
    (1979) 日獣会誌, 32, 199-202

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