ライム病(lyme disease)
- 病原体
- スピロヘータ科(Spirochaetaceae), Borrelia属(グラム陰性好気性、螺旋状形態)
- ヒトに病原性ある菌種は
- B. recurrentis(回帰熱ボレリア 中央アフリカ、南米でみられる)
- B. burgdorferi(ライム病ボレリア)
- B. duttonii
- B. vincentii
- 一般の消毒薬に感受性
- 乾燥に弱い
- 病原体保有動物とヒトへの感染経路
- ヒトを含む広範囲の動物
- B. burgdorferiはシカやネズミが保菌宿主(reservoir)となり、
これを吸血するマダニがヒトを吸血する際、本菌が伝播される
- 1975年米国コネチカット州Lyme地方で発見された病原体
- 人の症状
- 初期:ダニ咬傷部の慢性遊走性紅斑、インフルエンザ症状(発熱、悪寒、関節痛)
- 数週後:髄膜炎、神経諸症状
- 数年後:慢性関節炎
動物の症状
- 診断
- 患部からの菌分離(暗視野顕微鏡)、PCR
- 患者血清を用いたELISA
- 予防
- マダニの生息地域に入らない(入る場合には帽子、長袖シャツ、長ズボン着用)
- ワクチンも開発され欧米では使用されている
- 治療
- ヒト:各種抗生物質が有効
- ペニシリン、テトラサイクリンがよく使用されている。