アスンシオン大学保健学科研究所の日本政府の援助により新設された研究棟(白い建物) |
パラグアイでは公立病院の整備改善は遅れている。最大の公立病院の一つであるアスンシオン大学医学部付属病院でも各科の独立性が
強く手術室などの
中央化が進んでおらず病室も20人以上の大部屋がみられる。また特殊の治療例えば癌の放射線治療などを外部の放射線科の病院に委託している。人口1,000名当たりの医師数は
0.62名、ベット数は1.0と明らかに医師数もベット数も不足しているが唯一のアスンシオン大学医学部の学生は60名程度と少ない。 ウルグアイ では医学部の各学年の学生数は約300名と人口300万の国としては著しく多い、しかし卒業試験が難しく卒業できる学生は少ない にもかかわらず医師数は増加している。公立病院では医師の停年の年齢が高いため席の空きが少なく、若い研修を終了した医師はそのポジシオン取得の試験に全力を投じている。 より上位のポジシオンを得るためにヨーロッパに留学する場合が多い。大学の付属病院は戦後の財政豊かな時代に建てられた20階建ての壮大な建物あるが設備の更新、 近代化は遅々として進まず約1/2/近くの部屋は荒廃したままである。他の公立病院も同じような状態である。 |
社会保険制度もウルグアイでは1900年代前半の好景気時代に整備されたが経済の悪化と国民の老齢化が進むに
従いその経費は増大し、国の財政を圧迫しており、病院、老人施設の整備が著しく遅れている。この財政圧迫の解消目的の消費税率は食料品を除きかなり高くなっている。パラグアイ
では社会保険制度はあるが殆ど機能していなかったがそれを充実する為1992年になって急に消費税制度が導入されたがまだ充分に整備されているとはいえない。しかしいずれの国でも
収入が一定基準以下の患者は公立病院で公費による受診できるが予算が少なく充分な治療が行われていない。両国とも設備の整った私立病院は保険会社と契約して医療保険の契約者や
私費の患者の治療を行い、これには大学病院の教授も参加し副収入を得ている。 モンテビデオの高層マンシオンの住民のうち犬を飼育している住民は散歩に際して犬に糞をさせているがその始末をしない。そのため注意しないと糞を 踏んでしまうことが多い。多くの住民は困ったものだと云いながら行政も市民もなんら対策を行っていなかった。 |
ウルグアイ国立大学の壮大な付属病院とその横道を走る貧弱な馬車 |
パラグアイ | ウルグアイ | |
地理的位置 | 内陸 | 大西洋岸 |
首都の緯度 | 南緯25度 | 南緯35度 |
気候 | 亜熱帯的 | 温帯的 |
国土の広さ | 日本より10%広い | 日本の約1/2 |
人口(1994) | 約480万 | 約320万 |
首都の人口 | 約90万 | 約130万 |
人口密度(平方Km当たり) | 12 | 18 |
都市人口率 % | 約50 | 約90 |
人口増加率 % | 2.7 | 0.6 |
年齢別人口構成(1993)% 14歳以下 14・・・65歳 65歳以上 |
40.4 56.0 3.6 |
25.8 62.6 11.6 |
国民構成 | スペイン系と原住民グアラ二混血、移民 | 移民のみ |
日系住民 | 多い | 少ない |
公用語 | スペイン語、グアラ二語 | スペイン語 |
一人あたりのGNP | 1570ドル | 4650ドル |
死亡率(人口10万当たり) その内訳 悪性腫瘍 心疾患 脳血管疾患 その他 |
334.5 39.9 60.0 34.8 209.8 |
976.3 257.6 230.0 115.3 373.4 |
感染症死亡率(%) | 8.6 | 1.6 |
乳児死亡率(乳児1000名あたり) | 37.0 | 19.0 |
一日当たりの摂取カロリー | 2566 | 2633 |
脂肪 | 104.9gr | 101.1gr |
動物性蛋白質 | 69.7gr | 87.3gr |