慰霊のことば
平成21年度秋田大学バイオサイエンス教育・研究センター実験動物慰霊式に当たり、利用者を代表し、犠牲となられた多くの実験動物に対し謹んで慰霊の言葉を述べさせて頂きます。
平成20年度における本学動物実験部門において実験に使用された動物は、マウス23,614匹、ラット3,233匹、ウサギ251匹、モルモット81匹、イヌ14匹、ネコ2匹と合計27,195匹を数えました。これら多くの尊い命の犠牲により、基礎医学、臨床医学、獣医学の分野において貴重な研究成果が得られ、66編の論文、184件の学会発表がなされました。また、18名の方が動物を用いた研究により本学で学位を取得しております。
医学のめざましい進歩は、数多くの実験動物の犠牲の上に成し遂げられたものであります。具体的には、様々な疾患における新たな治療法や診断法の確立、あるいは新薬の開発などが挙げられます。また近年では、複雑な生命現象をより詳細に理解することを目的として、 マウスを中心とした遺伝子改変動物の作製およびその解析が盛んにおこなわれ、その数は年々増加傾向にあります。このように、我々の社会を支えている医学医療のためには実験動物が不可欠であり、犠牲となった動物のかけがえのない生命に対する哀悼を忘れることがあってはなりません。
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