動物実験施設からの報告

 増田施設長が海外出張中のために施設長に代わって私から報告させていただきます。
  平成8年度に本施設を利用して行われました動物実験は全部で145件で、延べにして9,278名の方が施設を利用しております。また、本施設において動物実験を行い学位を取得された方は甲で18名、乙で6名の合計24名であります。


参列者のスナップ

 昨年度に使われたそれぞれの動物種の数につきましては先程の祭辞のなかでも述べられておりましたが、全部で約1万4千匹の動物が使われております。この数は4年前の平成5年度に比べますと2倍近くに増えております。イヌは4年前に比べて1/4の60匹程に激減しましたが、ラットは2倍の約1万匹が使用されております。このことは動物愛護思想の普及やバブルの崩壊も影響しているのでしょうが、周辺科学技術の進展や研究推進の中心である教授の交代なども原因と考えられます。動物施設ではこのような社会情勢、学部内事情の変化、周辺科学技術の進歩に対応しつつ、利用者に科学的かつ動物福祉をも配慮した動物実験を行っていただけるように努めております。
 ラットやトランスジェニック動物の増加など、使用動物種、研究内容の変遷にともない、施設の設備もそれに応じた変更を必要としております。施設の増改築、設備の充実,助手定員の要求を概算要求、一般設備費などで要求しておりますが、これにつきましては学内関係者のさらなるご理解、ご協力をお願いするところであります。
 それとは別に、施設ではインターネットを利用したホームページやメーリングリストを開設し、利用者へのサービスを行っております。本日の慰霊祭に関しましては従来通り書類でも通知しておりますが、学内LANを介しても通知しております。学部内だけの情報として、購入依頼を受けた動物の搬入日あるいは運営委員会報告、利用者会議報告、さらには施設の停電や断水に関することなどきめ細かい情報をホームページに掲載しております。また国内外の研究機関にリンクし、動物実験に関わる各種情報も提供しております。施設ではこのホームページを今後さらに充実させていくことを計画しておりますので有効に利用して頂ければ幸いです。
 また、動物施設利用者のためのメーリングリストもあります。こちらの方はまだ十分には活用されていないようですが、効率的な動物実験の実施のために実験者間での情報の交換にお使い下さい。
最後になりましたが本日はお忙しい中を多数お集まりいただき有り難うございました。
動物実験施設を代表しまして厚く御礼申し上げます。

平成9年9月30日     
附属動物実験施設     
副施設長 松田幸久    

平成9年度実験動物慰霊祭

実験動物慰霊祭
動物施設ホームページへ