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2013年10月28日(月)

世界に向けて研究成果を発信

情報制御学・実験治療学講座研究室は、平成20年7月にスタートした比較的新しい研究室です。

遺伝子確変マウスモデルを中心に、ショウジョウバエなどのモデル生物や臨床サンプルの解析、さらに大規模生命データの包括的解析手法や数理生物学的手法を組み合わせて、生命現象や病気の起こるしくみを解明し、それに基づいた治療薬の開発、さらに病気の罹り易さや重症度を予測するシステムの 構築を目指しています。特に、ウィルス感染によって生態が侵襲を受けて病気が発生するメカニズム、肺の炎症や呼吸メカニクス、心臓の機能を調節す るネットワーク、RNA代謝と病気と関わりなどに焦点を当てた研究を進めています。最近では、魚油などに豊富に含まれるドコサヘキサエン酸 (DHA)が生体内で変化して生産された「プロテクチンD1」という物質が、従来の抗インフルエンザ薬と異なる作用点でインフルエンザウィルスの増殖を抑えて、重症インフルエンザマウスの生存率を改善させ、「重症インフルエンザの治療薬」として有用である可能性を報告しました。(平成 25(2013)年3月、Cell誌)。

研究室の方針としては、研究歴や出身大学、学部などにかかわらず、学部学生や大学院生、あるいはポスドクなど、やる気のある元気な人に一番旬な テーマで研究してもらうようにしています。