SCAWのカテゴリーA | : | 生物個体を用いない実験あるいは植物,細菌,原虫,又は無脊椎動物を用いた実験。 |
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(解説1) | 生化学的研究,植物学的研究,細菌学的研究,微生物学的研究,無脊椎動物を用いた研究,組織培養,剖検により得られた組織を用いた研究,屠場から得られた組織を用いた研究。 |
(解説2) | 発育鶏卵を用いた研究。 |
SCAWのカテゴリーB | : | 脊椎動物を用いた研究で,動物に対してほとんど,あるいはまったく不快感を与えないと思われる実験操作。 |
(解説3) | 実験の目的のために動物をつかんで保定すること。あまり有害でない物質を注射したり,あるい は採血したりするような簡単な処置。動物の体を検査すること。 |
(解説4) | 深麻酔下で処置し,覚醒させずに安楽死させる実験。 |
麻 酔 薬 | 投与量(mg/kg)* | 備 考 | |
注 射 麻 酔 薬 |
バルビツール酸系
解離性麻酔薬
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マウス、ラット 30~40(i.p.、i.v.) ウサギ、イヌ、ネコ 5~10(i.v.) マウス、ラット 50~60(i.p.、i.v.) イヌ、ネコ 25(i.v.) マウス、ラット、ウサギ 80~90(i.m.) イヌ、ネコ 10~30(i.m.) |
迷走神経興奮作用があるので、抗コリン剤との併用必要 鎮静作用は強いが麻酔・筋弛緩作用は弱い。 | 吸 入 麻 酔 薬 |
エーテル 笑気 ハロセン |
マウス,ラット 5~10% イヌ,ネコ 3~5% 笑気50~70%+酸素50~30% 導入時 2~4% 維持 0.5~1.5% |
引火性のため換気に注意。粘膜刺激作用強い。
鎮痛作用は強いが,麻酔・筋弛緩作用が弱いので他剤との併用が必要。 筋弛緩作用,鎮痛作用が弱い。心筋のカテコールアミンに対する感受性の増大作用。連用時の肝毒性作用あり。 |
麻 酔 前 投 薬 |
向精神薬
抗コリン剤
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マウス,ラット,ネコ1~2 (i.m.) イヌ2~5 (i.m.) マウス,ラット,イヌ,ネコ1~3 (i.m.) イヌ,ネコ 1~3 (i。m。) マウス,ラット0.3~0.5 (i.m.,i.p.) イヌ,ネコ0.03~0.05 (i.m.) |
鎮痛,筋弛緩作用が強い。 鎮静作用強い。 鎮静,鎮痛,筋弛緩作用あり。嘔吐を惹起することがあるので抗コリン剤との併用必要 麻酔薬投与時,気管カニューレ挿入時の迷走神経興奮遮断 |
(解説5) | (短時間(2〜3時間)の絶食絶水。 |
(解説6) | 急速に意識を消失させる標準的な安楽死法。例えば,麻酔薬の過剰投与,軽麻酔下あるいは鎮静下での頸椎脱臼や断首など。 |
1) | 痛みや不安を伴わずに意識の消失と死を誘発できること | 2) | 意識消失までに要する時間が短いこと | 3) | 致死までに要する時間が短いこと | 4) | 確実であり,不可逆的であること | 5) | 実施者にとって安全であること | 6) | 心理的ストレスが少ないこと | 7) | 目的や必要性に適していること | 8) | 実施者ならびに周囲の人に情緒的な影響が少ないこと | 9) | 動物種,年齢,健康状態に対して適切であること | 10) | 組織を病理学的に評価,検査するに当たり適切であること | 11) | 薬物の入手のしやすさと薬物による弊害を考慮すること | 12) | 安楽死装置が適切に作動するように常に維持されていること |
動物種 | バルビツール酸系静脈注射 | 炭酸ガス吸入 | 頸椎脱臼 | 断首 | 煮沸 |
マウス | + *1 | + | + | + | |
ラット | + *1 | + | + | + | |
モルモット | + *2 | + | |||
小型齧歯類 | + *1 | + | + | + | |
ウサギ | + *2 | + | |||
ネコ | + | + | |||
イヌ | + | + | |||
サル類 | + | + | |||
トリ類 | + *2 | + | + | ||
家畜類 | + | + | |||
下等脊椎動物 | + | + | |||
無脊椎動物 | + |
SCAWのカテゴリーC | : | 脊椎動物を用いた実験で,動物に対して軽微なストレスあるいは痛み(短時間持続する痛み)を伴う実験。 |
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(解説7) | 麻酔下で血管を露出させること,あるいはカテーテルを長期間留置すること。 |
(解説8) | 行動学的実験において,意識ある動物に対して短期間ストレスを伴う保定(拘束)を行うこと。 |
(解説9) | フロインドのアジュバントを用いた免疫。 |
(解説10) | 苦痛を伴うが,それから逃れられる刺激。 |
(解説11) | 麻酔下における外科的処置で,処置後も多少の不快感を伴うもの。 |
SCAWのカテゴリーD | : | 脊椎動物を用いた実験で,避けることのできない重度のストレスや痛みを伴う実験。 |
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(解説12) | 行動面に故意にストレスを加え,その影響を調べること。 |
(解説13) | 麻酔下における外科的処置で,処置後に著しい不快感を伴うもの。苦痛を伴う解剖学的,生理学的欠失あるいは障害を起こすこと。 |
(解説14) | 苦痛を伴う刺激を与える実験で,動物がその刺激から逃れられない場合。 |
(解説15) | 長時間(数時間あるいはそれ以上)にわたって動物の身体を保定(拘束)すること。 |
(解説16) | 本来の母親の代わりに不適切な代理母を与えること。 |
(解説17) | 攻撃的な行動をとらせ,自分自身あるいは同種他個体を損傷させること。 |
(解説18) | 麻酔薬を使用しないで痛みを与えること。例えば,毒性試験等において,動物が耐えることのできる最大の痛みに近い痛みを与えること。つまり動物が激しい苦悶の表情を示す場合。放射線障害をひきおこすこと。ある種の注射,ストレスやショックの研究など。 |
SCAWのカテゴリーE | : | 麻酔していない意識のある動物を用いて,動物が耐えることのできる最大の痛み,あるいはそれ以上の痛みを与えるような処置。 |
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(解説19) | 手術する際に麻酔薬を使わず,単に動物を動かなくすることを目的として筋弛緩薬あるいは麻痺性薬剤,例えばサクシニルコリンあるいはその他のクラーレ様作用を持つ薬剤を使うこと。 |
(解説20) | 麻酔していない動物に重度の火傷や外傷をひきおこすこと。 |
(解説21) | 精神病のような行動をおこさせること。 |
(解説22) | 家庭用の電子レンジあるいはストリキニーネを用いて殺すこと。 |
(解説23) | 避けることのできない重度のストレスを与えること。ストレスを与えて殺すこと。 |
(解説24) | カテゴリーEの実験は,それによって得られる結果が重要なものであっても,決して行ってはならない。カテゴリーEに属する大部分の処置は,国の方針によって禁止されており,したがって,これを行った場合は,国からの研究費は没収され,そして(または)その研究施設の農務省への登録は取り消されることがある。 |