ペニシリンの発見
アレクサンダー・フレミング(イギリスの医者)
第一次大戦(1914年)で戦傷兵の治療 主な仕事は傷の洗浄と石炭酸での消毒
戦傷兵が罹患する恐ろしい感染症と直面した経験により、戦後、感染症治療を改善する薬剤の探索
リゾチームの発見(1919年)
リゾチームは動物の唾液や卵白などに含まれている殺菌作用を持つ酵素であるが、これは細菌を塗抹したペトリ皿に、フレミングがクシャミをし、 数日後、唾液が付いた場所の細菌のコロニーが破壊されているのを発見した。
ペニシリンの発見(1928年)
ブドウ球菌を培養中にカビの胞子がペトリ皿に落ち、カビの周囲のブドウ球菌が溶解しているのに気づいた。
このことにヒントを得て、彼はアオカビを液体培地に培養し、その培養液をろ過したろ液に、この抗菌物質が含まれていることを
in vitro
の実験で確認し、アオカビの属名であるPenicilliumにちなんで、'ペニシリン'と名付けた(1929年)。
動物実験により
in vivo
での抗菌作用を1940年に発表。
第二次大戦で多くの戦傷兵が助かる。
1945年 ノーベル生理学医学賞受賞(ローリー、チェーンとともに)
ストレプトマイシンの発見
結核は産業革命(18世紀半ば〜19世紀初め)のすすむ都市において労働環境の悪化、生活条件の悪さから労働者や市民に流行。
日本でも終戦直後まで死の病気と恐れられていた。
ワックスマン(アメリカの科学者)が結核菌(ペニシリンの効かない病原体)に対する抗生物質を発見
日露戦争でロシアが敗れ、ワックスマンはアメリカへ。
大学で4年間農学を学び、特に土壌中の微生物に関心を持つ。
土壌中の放線菌から抗生物質発見。
1946年 ストレプトマイシンの結核菌に対する 臨床効果を発表
原核生物(細菌)のタンパク合成を阻害。
1952年 ノーベル生理学医学賞受賞