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カナダの整形外科医バンティングは地方大学で内分泌の講義を受け持っていた。
 
ある研究者が膵臓を摘出されたイヌの尿にハエがたかっており、その尿を調べると糖が検出された。そこで膵臓に血中の糖をコントロールする物質があるのではないかという論文を発表した。
 
その論文を読んだバンティングは膵臓の内分泌物質を単離しようとした。
 
しかし、自分の大学には研究室がないため、トロント大学のマクラウド教授に頼み、彼が夏休みでイギリスに帰省している間に研究室と大学院生のベストを借りた。
 
バンティングとベストが、10頭のイヌのすい臓からインスリンの抽出に成功。
 
抽出したインスリンを膵臓を摘出し糖尿病の症状を示している犬に投与したところ血糖値下がる。
 
インスリン注射の効果は絶大で、糖尿病の特効薬として瞬く間に世界中に広まった。
 
1923年ノーベル生理学医学賞受賞(マクラウドとともに)。
 
右:バンティング   左:ベスト |